吃音の苦労によりかたくなになりすぎたこころをほぐして生きやすくしていくこと(再掲載一部改編:初掲載は2013年11月7日)

 人はどもりによる耐えがたい苦労を積み重ねれば積み重ねるほど、自分を守るために、そのこころをかたくなに閉ざしていくことがあります。

 結果として、自分の意に反したような生き方(職業の選び方、友人関係の結び方)をしてしまうこともあります。
*セルフヘルプグループなどの吃音者の集まりで、和やかに話していた方が自分のことになると突然ことばが少なくなることがあります。

 自分のこころのなかでは、不自然な(無理な)考え方・生き方とわかっていても、そのように思い、そのような生き方をしようとすることにより、こころがどもりによる苦労のために崩れてしまうのをギリギリのところで防いでいるのかもしれません。

 その形(無理をした生き方)は人により様々です。
★「私はこういう生き方なんだ」と、傍から見てどう考えても無理な(無茶な)生き方(考え方)をしようとしている方
★「私はこれでいいんだ」と、いまの不自然な生き方(ライフスタイル)を(端から見ると)無理に肯定してそこに逃げ込んでいる方

 ほんとうは良くない考え方、無理な考え方・生き方とわかっていても、そうせざるを得ないところまでこころが追い込まれているのかもしれません。

 どちらの場合も、一時的にはこころの平衡が保たれているかのような錯覚に陥りますが、中・長期的にはさらに追い込まれてしまいます。

 こんなことにならないように・・・、
例えば、
★どもりのセルフヘルプグループに参加して、いろいろな症状や重さのどもりを持ち、いろいろな環境で生きている様々な年齢層や立場の異なる吃音者と接して、自分(のどもり)を客観視できるようにすることです。
そして、そこで、何でも話せる友人(親友)を(ひとりで良いので)作るように努力しましょう。

★ホームドクターとしての精神科医・臨床心理士を見つける
ぴたりと自分に合った先生を見つけるのは難しいですが、先生に頼り切るというよりも、「自分を客観視できるように」第三者的な目を提供してもらうのに役立ちます。

★これはいちばん難しかもしれませんが、家族にも最低限の理解をしてもらえるように働きかけていきます。(しかし家族には大きな期待はしないことも自分の心を守るために必要です。)

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