吃音:引きこもりそうなときは(再掲載一部改編:初掲載は2012年5月17日)

 どもりを原因として引きこもりそうな状態になっている、または引きこもってしまったら・・・
 ひきこもるきっかけはこどもから大人までいろいろあります。
 どもりを原因として学校でいじめられた、どもりを原因とした就職の失敗、会社で大きな失敗など、
 引きこもりはじめてそれがあたりまえの毎日になってしまうと、その状態から抜け出てエンジンをかけなおすのはかなり大変なことです。
*経験者ですからわかります。

★まずは、散歩でよいので1日に1回は外に出ましょう。
 15分でも良いと思います。それもいやっだら近所のコンビニに買い物に行くくらいから。
 ちょっと遠くへ歩いて買い物に行くのも良いですね。
 家のなかとは違う景色を見るだけでも、ちょっとずつでも何かが変わってきます。
*最初は自分に過度な負荷をかけないようにしましょう。無理なくできることから。

★朝早く起き規則正しい生活をする(朝日を浴びる)
 朝(毎日一定の時間に)起きて戸を開けて朝日を浴びるだけでも気持ちが違ってきます。何かをはじめようという気持ちになって来るかもしれません。
 朝早く起きて朝日を浴びながら、まだ人影もまばらな近所をウォーキングも良いと思います。
*太陽(特に朝日)の光を浴びることは、うつ病の予防と治療に役立ちます。

★言葉を(メインで)使わないボランティアかアルバイトをはじめる
「ボラバイト」で農作業など体を動かすと良いと思います。
*将来に役立つような、または興味を持った「習い事」をしても良ですね。体を動かすようなこと、歌を歌うような音楽系、
*スポーツクラブで定期的に体を動かすのも良いですね。運動は、うつ状態にならないように予防したり治してくれたりします。

★なかなかできないことですが、家族に「いまの自分の状態」や「いましていること、これからしようとしていること」を話して、できるだけ理解を得ることも大切です。自分が少しでも家のなかにいやすくする工夫です。家族もすこしは安心するでしょう。
 どもりのことを話せる友達がいれば、友達から家族に話してもらう方法もあります。言いにくいことを話せる友達「親友」がいなかったら(大多数かな?)、例えばどもりのセルフヘルプグループに通ってみてはいかがでしょうか? 見つかるかもしれません。

★いつも書いていることですが、心の健康を保つことです。
 日頃から気軽にかかれる何でも話せる、マイ精神科医、臨床心理士などを見つけてください。力強い身方になってくれます。

★親友を持つことです。
 先ほども触れましたが、どもりについて話し合える友を持っている人は少数だと思います。親友はひとりいれば充分です。
 と言っても、どもりをわかってくれる友を探すのは至難の業。
どもりのセルフヘルプグループに行ってみてはいかがでしょうか?

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吃音仲間でできること(セルフヘルプグループの原点に戻る):初掲載は2012年5月5日、お互いに信頼できる吃音者が集まってできること:初掲載は2012年5月13日、(どちらもたびたび再掲載一部改編)

吃音仲間でできること(セルフヘルプグループの原点に戻る)
 今回は、しばらく書いていなかったどもりに対する直接的な働きかけについて書いてみます。
 テーマとしては・・・、
★「自分がどもること」を、あらためて、心と体でしっかりと受け止めること
★「信頼できるどもり仲間」の間で、安心してどもれる経験を積んで自己肯定感を高めていくこと
★必要に応じてことばの流ちょう性を高める訓練をする、同時にその限界も知る。(どもりの重さや症状によっては、いたずらに流ちょう性を求めないなど、個人差に十分に配慮する)
★いろいろな重さ・症状、環境にある吃音者と語り合い、どもりに対する偏った考え方をなくしていく。
★どもりについての情報を広く社会に発信し、吃音者の本当のこと、本当の苦しみを知ってもらう。同時にネットでの活動の限界も知る。

 これらの動きはサークル的な活動になりますので、運営の仕方が悪いと個人攻撃となってしまうことがあります。十分な注意が必要です。
*「どもりを持っている」と言っても、重さ・症状・バックグラウンドなど実に様々です。この「違い」を十分に考えた上での運営が必要です。

●「ほとんど困らないくらいのごく軽いどもりの方」から、「就学・就職などの節目でも大きな影響が出ないくらいの比較的軽い方」、「日常生活や学校生活、仕事に支障が出る方」、そして「どもることにより引きこもりになったり、うつ病などの心の病気になっているなどのきわめて深刻な方」まで実に様々です。

●また、吃音者が生きている環境も様々です。
どもりに対する家族の理解があるかどうか?、職場や学校でも、どもっている自分のことを受け入れてもらっているか?

活動の具体的な注意点
♥少人数で目的を合わせるとうまくいきやすい。
 最初から本格的な活動を望まないで、やりやすいとことから。
 同じくらいの年齢で、例えば就職、再就職を控えているのになかなか第一歩が踏み出せないというような、同じような境遇にいる人たちで集まるグループ活動がやりやすいでしょう。
 仲間をみつけるには、まずはセルフヘルプグループに参加してみて、そのなかで気の合う仲間をみつけるところからはじめればよいと思います。
 地域の公民館の会議室は低価格で借りられますので活動の拠点にできます。
 携帯やスマホで簡単に連絡を取り合えますので、日程や会場の変更にも柔軟に対応できます。

♥皆が苦手な電話の練習は、お互いの携帯にかけるところからはじめて、次第に家族が出ることもあるお互いの家の電話にかけるようにしていきます。相手がいないときは、104の電話番号調べや企業などのお問い合わせ電話にかけるのも良いでしょう。

♥街なかで、買い物で
 仲間で、あらかじめテーマを設定してから街なかに出て、歩いている人に道を聞く、デパートやスーパーで店員にいろいろと質問をするなど、日常や仕事のなかで話す環境に近い経験をする。
 その際の注意は、「どもらないようにする」というよりも、上手にどもりながらでも結果的に相手(いろいろな反応が出ます)とコミュニケーションをとれることを体験することにより少しずつ自信をつけていく。
 活動が終わってからは、お互いの違いを認めながらざっくばらんに話し合う。

♥サークル感覚で運営し深刻にならないように、
 グループにはバランス感覚に優れた統率力のあるリーダーを置き、個人攻撃的にならないように、「ボス的な人」が出てこないように充分に注意しながら楽しく行う

♥サークルのホームページ、ブログなどを作り情報を発信していく。同時に新しい仲間を集めることもできます。

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お互いに信頼できる吃音者が集まってできること

 前回の書き込み「吃音仲間でできること(セルフヘルプグループの原点に戻る)」では、気の合うどもり仲間でできることを書きました。

 いまの日本において、どもりで悩んでいる人がその悩みをすべて打ち明けることができ、また共感を持って持って聞いてもらえる人がいるところ。必要に応じて言葉の流ちょう性を確保するために練習したり、または、いたずらに治そうとしないでうまく共存しようとする、などの、試行錯誤ができる環境はセルフグループしかありません。
 しかし、セルフグループも人の集まりですから、場合によっては人間関係で苦しむことがあるかもしれません。

 既存のセルフヘルプグループに入ってみて自分には合わないと感じたら、我慢などする必要なありません。
余計な苦労をしないように、生きるうえで大切にしたい価値観を共有できる仲間をみつけて自分達なりのセルフヘルプグループを作って活動してください。
*いまではスマホや携帯で互いの連絡が自由に取れるようになったので、既存のどもりセルフヘルプグループにこだわらずに、気の合うどもり仲間を集めて自分達なりの活動ができます。

 さて、私がかつて行っていた方法で書き忘れたものがあります。サイコドラマ(心理劇)です。
 サイコドラマというといかにもぎょうぎょうしくて専門的知識が必要に思えるかもしれませんが簡単です。

 例えば、授業中に指名されて本を読まされるとボロボロになってしまうという、ある程度以上の重さの吃音者にはあたりまえのようにある悩み(私もそうでした)
 そのような場合は、安価で借りられる地域の公民館の会議室を借りてサイコドラマをしてみましょう。

 学校ですから教室のように机といすを並べ替えます。
 先生役の人、同級生役の人、そして困っている本人が「教室」に座り先生役の人から指名されて応えたり、本を読まされたりします。

 大きくどもったり、最初の言葉が出てこないで行き詰まった場合には進行を止めて皆で話し合います、「私の場合はこうしたらよかった」、「こう考えていけば楽になるのでは」などと自由に楽しく話し合うのです。

 注意することは、人格円満で公平公正、リーダーシップをとれる人がリーダーとなり、大きな流れをコントロールすることです。
★個人攻撃にならないように、いろいろな重さ・症状があるこに充分に注意する。
★誰かが一方的なな意見を押しつけることがないように。
★グループ内でボスを作らない。グループ内で先輩も後輩もない、みんな同じ。

 公民館の会議室が教室にもオフィスにも化けるわけです。
 終わってからは楽しく打ち上げしながら話し合えば良いと思います。
*やはり、ネット上のバーチャルな集まりばかりではなくて、実際に顔をつきあわせて語り合うことです。互いが十分に分かってきたところで携帯やスマホで連絡を取り合ったり、仲間でグループのWebページなどを作って情報を発信していけば良いのではないでしょうか。

吃音者が抱える厳しい現実のなかで、どもりについてフランクに話し合える場を持つこと(再掲載一部改編:初掲載は2017年10月17日)

 吃音者が生きるどもりを抱えながらの毎日は(たとえ傍から見てごく軽いどもりに見える場合でも)どもりでない人にはとうてい理解できないような「こころの重圧」を抱えている場合が多いのです。
 さらに、どもりに起因する生活上の問題(家庭内・学校・職場でのコミュニケーションがうまくできないことにより起こるいろいろな不都合)が大きい場合には、生きていく力を失わせるほどの(自殺を考えてしまうような)インパクトを持つ場合があります。(私がそうでした。)

★家庭のなかで、日常的に、言いたいことばが出てこないでことばにするのをやめてしまう。(子供の頃からこの状態が続くとかなりのストレスとなる)

★家庭のなかでかかってきた電話に出ることができない。(家族の前でどもるところを見せたくない)
電話をとっても最初のことば(自分の名字)がなかなか出てこないか、出てきてもどもり特有の繰り返しになる(すすすずきでです)。受けること以上に、自分から電話を(特に家族の前で)かけることができない。

★買い物の際店員さんに自分の名前を言えないので予約を伴うような買い物ができない(レストラン・美容院・マッサージなどの電話予約なども)

★学校や職場での自己紹介の際に、最初に言うべき自分の名前が言えないか、なかなか出てこないで笑われたり、いじめられたり、仕事(職場)の場合は、顧客から上司にクレームが入り担当の変更を要請される。

★学校で先生に指名されても(答えはわかっていても)ことばが出ないので「わかりません」といってしまうか(それすら出ないことも)、テキストの朗読で指名されてもことばが出てこないかしどろもどろになってしまう。(当然、笑われる、クラスメイトや先生からの陰湿ないじめにもつながってくる)

★職場では、かかってきた電話に出ても冒頭に言うべき自社の社名が言えない。当然仕事にも影響が出る。このような状態が続くとさらに追い込まれて職場に居づらくなりやめてしまう。
自分からかける電話が特にどもってしまうので、社内では顧客に対するアポイントなどの電話ができなくなり、外出後に公園のベンチなどでかけるようになる(それでもどもってしどろもどろになってしまう)

★自己紹介はもちろん電話もうまくできないので、就職活動がまともにできない(なかなか踏み切れない)

★能力的には充分あるのだが、どもりのために不本意ながら、しゃべらないで良いか、話すことが最小限で通用する職種に就いた(やっとつけた)。
*小学生は小学生なりの、失業中・求職中の人、社会人(仕事に就いている人)も、その人なり(どもりの重さ・症状の違い、家庭の経済的な環境、家族の理解度の違い)の問題を抱えます。

 一方、吃音者のそばにいる家族、友人、学校の同級生や職場の同僚は、吃音者本人がそれほど苦しい想いを持ちながらギリギリの状態で生きていることが理解できません。(想像すらできません)
 どもることを原因として、しだいに学校や職場を休みがちになる。ついには引きこもりになる。
 学校を卒業しても(なかなか)就職できない、入った会社を辞めてしまってもなかなか転職できない(しない)ことに対して、そばにいる人はついつい厳しいことばをかけてしまうことがあります。
 それが結果として吃音者のこころをさらに追い詰めてしまいます。

 このようななかで、吃音者はどのようにすれば良いのでしょうか?
*どもりはその原因が医学的にわかっていませんので(この先も当分はわからないでしょう)確実な治療法やリハビリテーション方法はありません。(長い間、民間の無資格どもり矯正所「のようなもの」が続いてきたのです。)

 ★「どもりによる様々な生きづらさ」を語り合える環境(友人・グループ・時間)を持つ。
*必要に応じて、それぞれの人生の状況に応じた必要とされることばのスキルを持つため、比較的良い状態をなんとか維持するために、仲間同志で工夫して言語訓練やメンタルトレーニングをする。

 吃音者はどもりのことについてフランクに話し合える友人を持つことが(なかなか)できません。

 なぜならば、自分のどもりについて家族にすら話せないか(ほとんどはそうです)、話したが相手にされなかったり、わかってもらえないという経験を子供の頃から繰り返しているからです。
*学校の同級生に吃音者がいない場合は、どもりを持つ友達を探すことすらできません。
*私も大卒後に、就職できずに引きこもった後に通った民間のどもり矯正所ではじめて、どもりについてまともに話し合える友を得ました。

 なかなかどもりという問題を共有できる友人を得ることができない。
 そこで、考えられるのが・・・、
どもりのセルフヘルプグループに参加して、どもりについて遠慮なく話し合える友人を見つけることです。
*そのセルフヘルプグループになかなか参加できない(決心できない)のが吃音者の気持ちでもあります。

 セルフヘルプグループに参加するようになったら、どもりを持ついろいろな立場の人(年齢の違い、男女の違い、家庭環境の違いなど)の意見をよく聞きましょう。

 その後、セルフヘルプグループの中で、「話しができる人」、「自分の考えに近い人」、「攻撃的でない人(不用意にことばで人を傷つけない)」を探し出し、その人と友人になれば良いと思います。
 仲間同志でいろいろと活動もできると思います。

「吃音にこだわる」と「吃音で困る」の違いは (再掲載一部改編:初掲載は2011年10月22日)

 吃音者(どもり持ち)が生きていく上で・・・、
 どもりに「こだわる」ことをやめて、毎日の生活、つまり「生きていくこと」を優先させていこうという考え方があります。
*どもりの重さの違いや環境(特に子供のときの家庭環境・学校環境・職場環境)の違いによって、こだわり方、こだわる度合いも大きく変わってくるでしょう。

 一方、どもりで悩んでいる人(私もそのひとりですが)と深く話し込んでいくと、どもりに「こだわっている」のではなくて、もっと単純な話しで「どもることで困っている」「生きていくうえでどもることが障害となっている」ということがよく分かります。

 おとなの場合で言えば、
★どもることで仕事に大きな支障が出て困っている。
 顧客とのコミュニケーションに問題が出て自分の仕事やチームとしての仕事に問題が出る。迷惑をかけていて、このままでは職場に居づらいと感じているし、同僚には陰口をたたかれる。
また、上司からも注意される、取引先からも担当の交代を要求される。

★どもるために就職・転職できないで困っている。
どもることにより希望の職種や企業に採用されないこと、どもることで仕事探しがうまくいかずに働こうという意欲がそがれていく。
*他の能力は十分にあるのに、どもりのために希望する職種に就職できないということも含む

★日常生活や親戚付き合いにおけるコミュニケーションに支障が出てこまっている

ということです。

 子供でいえば、
★授業中や休み時間に大きくどもったり分かっていることが言えずに困っている。劣等感にうちひしがれている。

★どもることを笑われたりからかわれたりすることにより恥ずかしい思いをし、劣等感の塊になっている。(クラスメートや先生から陰湿ないじめを受けていることを含む)

★死にたいと思うほど深刻に悩んでいるのに、家族はその想いを受け止めてくれずに困っている。

 つまり、哲学ではなくて生活(生きていくこと)に根ざした問題なのです。
 子供でいえば将来(進路)のことで大きな不安を感じて困っているということ。
大人でいえば、人と関わって、話して、働いてお金を稼いで生きていくのに困る、という問題なのです。

★どもりが軽くなるか治る(そうするために自分でいろいろと努力する)
★ことばで勝負しない仕事に変える
★いじめられている学校から転校する
 などにより、どもることにより困る割合が減るか、減らしていけば、結果的にどもりにこだわる割合も減っていくでしょう。哲学ではなくて身体感覚なのです。
*現実的には、転校先の学校でまたいじめられる、転職先の職場でも同じような苦労をすることもあり得ます。

 それを実現するのにはふた通りあるのではないかと思います。

★ひとつめは、自分の生活環境、仕事環境、生活圏を変えることです。
 都会で追い詰められているのならばUターンやIターンで都会から離れることです。たとえ、収入が大きく減っても、地方でゆったりと過ごすことにより自分が取り戻せるかも知れません。
 また、現在地を離れない場合でも、生活レベルを下げてもよいという覚悟ができれば、ことばの面で必要以上に無理をしない職業に変わるということで困る度合いを減らせます。
 仕事も多様化しています。NPO、NGOなどの利潤追求を第一としないところで働く。農業法人のようなところで働き、ことばで仕事をする度合いを(企業のデスクワークや営業などと比べて)下げてみる。

★もう一つは、自分を、いま生きている環境やこれから生きたい環境に自分を適応させるべく努力することです。
 それには、心理カウンセリング(本人、家族)やリハビリテ-ション(言語訓練)を行なうことにより、どもりを少しでも軽くすることがあります。
 また、仕事に支障が出ないように、どもりの度合いを低いレベルで維持するように努力することも含まれます。
*現実にはどもり(特に思春期以降)に精通した言語聴覚士などは極めて少ないし、その人に出会える方法がないので自分で工夫する必要があります。
例えば「どもりのセルフヘルプグループなどで知り合った気の合う仲間で集まり公民館などの部屋を借りて、どもりそうな場面を再現し、問題点や対策を話しあい考えるサイコドラマと学習会を行なう」のも効果的だと思います。

 自分なりに努力しても、どうしても仕事に支障が出てしまい精神的に耐えられないならば、自分の心と体を守るために、計画的に転職・転業していくことも含まれます。

 しかし、これらがなかなかうまくいかないから、いまに至るまで、ある程度以上の重さの吃音を持つ人は困っているのです。
*背景には、どもりの原因が医学的にわかっていないので確実な治療法がない、効果的なリハビリテーションができない、社会的にどもりの苦しさが認知されていないのでしっかりとした社会的な対策がなされない、ということがあります。

 今回書いてきたことも、「重さや症状の違い」や「生きてきた生きている環境の違い」によって大きく変わってきてしまいます。
 どもりの問題は、ケース毎にすべて違うものだと考える必要があります。
*違うからこそ、吃音者どうしで違いを意識しつつ協同してできることがあるのではないか、と思います。

吃音:自虐的にならないで!よい方向を目指して少しずつ生きていきましょう(再掲載一部改編:2014年3月26日)

 子供の頃からどもりによる様々な苦労を重ねていると、どもること自体を自分の努力不足の結果のように考えがちになり自虐的になってしまいます。
*背景には、親を含む周囲からのそう思わせてしまうようなことば(悪意はないにしても)があると思います。

 親を含むいろいろな人から、「気にしすぎ」とか「もっと苦労している人はいる」のようなことを言われ続けると・・・、
「自分が悪い」「自分の努力不足」のように思うことが日常になりますが、そのような生き方をしていると、どもりの症状そのものにもよい影響があるはずがありません。

 サポートする人の側にも、「自分の考え方を変えれば良い」というような言い方をする人もいますが、まず考えるべきは、どもりは自分のせいではない「言語障害」ということです。
 どもりは一部の生活習慣病のように自分の不注意や不摂生からなったものではありません。
 過剰な被害者意識はよくありませんが、「自分が甘いから乗り越えられない」ような自虐的な考え方はよしましょう。

 それには、「どもりでいま困っているという事実」や、「人生においてどもらない人と比べて明らかに不利なことが多いということ」を自分のこころのなかで素直に思い・感じて、せめて信頼できる人のなかでは思いっきり「こぼせる・愚痴れる」ような環境を努力して作りましょう。
*家族にそれを求めるのは、ほとんどの場合は、無理です。
*ホームドクター的な精神科医や臨床心理士を努力して見つけて定期的に相談するとよいと思います。

 そのうえで、自分(たち)でできることをひとつずつ行っていくことです。
 どもりに熱心に取り組んでいる言語聴覚士に(幸運にも)出会えればその人の力を借りても良いでしょうし、
 また、信頼できるどもり仲間を作り、その仲間と小さなセルフヘルプグループを作り自分たちなりの目標を作って活動するとよいと思います。

 自分なりの努力をしていくなかで、それでも、「どもりがなかなか治らない」、「軽くならない」、「学校や仕事において明らかな問題点が出てくる」という現実に向かい合ったときに、自虐的でない、良い意味でのどもることに対する自分なりの考え方が少しずつ固まってくるかもしれません。
 その際には、ひとりで良いので、どもりのことをすべて話せる親友が必要です。

吃音:幼少時からの親子関係・家庭環境がもたらすもの(たびたび再掲載一部改編:初掲載は2012年9月11日)

 どもりを持っている私が生きてきたなかで、また、幾人かのどもりを持つ友人と接してきて感じていることなのですが・・・、
 仲良くなりお互いの人生について忌憚なく話し合えるようになった「おとなの吃音者」のなかに、自分の幼少期の話題になると急に寡黙になる方が少なからずいらっしゃるのです。

 吃音についての一般論は実に多くを語り積極的に活動されている方が、自分の子供の頃の話しとなると急に寡黙になるのです。
 吃音者に限らず、自分の過去の話しになると、比較的親しい間柄においても急に寡黙になる方はいらっしゃいます。

 そのようなときには、「かなり辛い経験をされてきたのだろうな」とか、
「大変な苦労をされてきて思い出したくもないのだろうな」と考えて、こちらからはそれ以上聞くことはしませんね。(おとなの常識です)
*「親友」とは、そういうところまで話せる人間関係のことだと思いますが、実際には持っている人はかなり少ないようです。同じ悩みを共有している吃音者の間では比較的できやすいような気がしています。

 なんでこんなことを書いたかというと・・・、吃音者は心の解放がうまくなされていないのではないかと思うのです。
 子供のころからどもりにまつわるかなり辛い経験をしてきているにもかかわらず、それを無理矢理にこころの奥底にしまいこんでしまおうとするか、または無理に棚上げにしておこうとすることで、いまの自分をなんとか保とうとするようなギリギリの生き方をしているように見えてしまうのです。
*自分も30代前半くらいまではそういう生き方で無理を重ねていました。そういう「危うい生き方」が、結果としてどもりを維持させたり悪化させる、また、実際の症状以上に自分のどもりを悪く評価してしまい苦しんでいるのではないかと思うのです。

 こどもの頃からの辛い経験は、例えば・・・、
★子供の頃、どもる度に家族から注意されたり、場合によっては笑われたり無視されたりして自分の家のなかも安住の地ではなかった。

★子供の頃、学校や友達の間で(場合によっては家庭内で)、どもることにより精神的なレベルか肉体的なレベルでいじめ・虐待を受けていた

★家族関係(親子、夫婦、兄弟、祖父母)が劣悪でケンカやいざこざが絶えず、その人間関係によるストレスにより自分のどもりが維持され悪化して、結果として人生がうまくいっていないとこころのなかで強く思っている。

★しかし、自分の幼少期の経験や自分の家族については否定的に思いたくないし、そういう事実を人に知られたくないという複雑な思いが自分を締め付けている。

 一方、全く逆の環境の場合は・・・、
★学校でどもりで困ったり恥ずかしい思いをしても、帰った家ではいくらどもっても怒られることも注意されることもなく静かに話を聞いてくれるので、自分がどもりで困っていることをわだかまりなく家族に話せる。

★家族間で全くケンカのない家庭などありませんが、質実剛健で思いやりのある明るい家庭。

 こんな家庭環境に子供の頃からあれば、どもりが治るかどうかは別として、前述よりかは明らかに良い結果(吃音の悪化が食い止められる、心理的に重症のどもりとならない可能性が大になる)になるでしょう。

 それでは、前述のような「悪い家庭」で育ってしまった場合にはどうしようもないのかといえば、おとなになってから自分の努力でかなり回復できるものと考えます。

★アダルトチルドレンであることを認識する
 「こどもの頃、我慢していたこと」、小中学校のころからどもりで困ったり、どもりを原因としていじめられたりと、場合によっては自殺を考えるほどに悩んでいたのに家族には話すら聞いてもらえなかったし、言い出せるような環境ではなかった。
 そのような場合には、年月を経てからでも、年老いた親の前でも、「当時、自分がたいへん困っていて悩んでいたのに家族には何もしてもらえなかったこと」を大きな声ではっきりと言いましょう。(たぶん家族からは理解されないと思いますが)自分のなかで何かが変わりはじめるかもしれません。

★いままでは自分の人生のなかの「負の部分」と思って、こころのすみっこの方に紙に包んでしまっておいた「こどもの頃のどもりについてのいろいろなこと」を、自分の人生のなかの「ほんとうにあった隠せない事実(人生の一部)」とするために、自分で工夫しましょう。
 それには、例えば、東洋的な修養法である「座禅」なども良いかもしれません。
*もちろん、方法は、人それぞれです。

★やはり、自分の負の部分をためらいなく語れる友人(親友)を持つことです。

★セルフヘルプグループなど吃音者の集まりに積極的に参加して、自分以外のいろいろな立場の吃音者(性別、年齢、生きざまの違う)がどのような人生観を持って生きているかを体感することです。(ネットのつながりだけでは弱すぎます。)

★信頼できてなんでも話せるホームドクターとしての、精神科医、臨床心理士、できれば言語聴覚士も、などを努力して見つけ、それらの専門家のサポートのもとで、自分のどもりやいままでの人生をできるだけ俯瞰できるように(自分を客観視できるように)していくことです。

吃音:ほんとうにどもりで困っている人はなかなか言い出せない(再掲載一部改編:初掲載は2015年3月20日)

 以前、どもるの人たちの泊まり込みの集まりに参加したときのことです。
 その集まりは、男性も女性も参加していて、年齢層も20歳代から50歳代まで、人数もほどほど(15人くらいだったでしょうか)で、いろいろと話ができそうな雰囲気でした。
 講師の語らいと意見交換の時間が主でしたが、夕食後の遅い時間には打ち解けて話せるフリートーキングの時間もありました。

 こういう機会を持つことは吃音者(児)にとってはとても大切なことだと思います。
 ほんとうは子供にこそ必要で、小学生のころから春休みや冬休み、連休などを利用して、学校の校舎でよいので、同じメンバーで継続的に行うことができれば、
そして、親御さんはもちろん、学校のことばの教室の先生、普通の先生なども参加して打ち解けたなかでじっくりと(本音で)話すことができれば、
「それで治る!」なんてことはあり得ませんが、それぞれの心のなかに大きな変化が生まれてくると思います。
*セルフヘルプグループでも一部行なわれていますが、もっと頻繁にいつものメンバーで継続的に行なうことが必要です。

 しかし、私が参加した集まりでは気になったことがあります。
 ほんとうに困っている人、やっとの思いでこの集まりに参加してきた人の発言の機会がないのです。
 なかなか言い出せない人がいるといちばんわかっているメンバーのはずなのに・・・

 どもりが重くて(重くなくても)、自分からは(どもりの仲間の集まりでも)言い出せない。
 毎日の生活でどもりのために追い込まれていて、どうにかなってしまいそうな自分をなんとかしたくて、そのきっかけがほしくて思い切って参加した。
 そんな人が、やはり、ほんとうに困っていることを言えずに時間が過ぎていってしまう。そんな印象でした。

 会合の講師は、「なにか言い残したことがありますか?」と聞いてはくれますが、やはり言い出すことができません。(雰囲気でわかります。目が語っていました)

 心のなかに溜まった何年・何十年か分の「言いたいこと、思い詰めていること」があるのでしょうが、やはり言えない・・・その人の仕草から強く感じました。
 もう10年ほど前のことですが、ふと思い出しました。

吃音で悩んでいる人が「悪者」になる現実(再掲載一部改編:初掲載は2013年5月23日)

 このブログには簡単な閲覧状況の解析ツールがついています。
 期間ごとの閲覧数やどんなキーワードでここに来たかがわかるくらいの簡単なものですが・・・、
「どもり 親 怒る」という検索ワードで見に来てくれた例がありました。
 吃音者の私はすぐピンときます。

 「どもりくらいで〇〇ができないなんて甘い」
 「世の中にはもっと厳し環境で生きている人がいる」
 もしかしたらこんな言葉を親から投げつけられたのでしょうか。
*さらに程度が悪い親の場合(場合によっては学校の先生も=私が経験しました)は、どもっている我が子をからかってみたり怒る場合もあります。

 どもりは障害です。しかも医学的に原因が分かっていないので、根治療法(投薬、手術)はもちろん、確実なリハビリテーション法もありません。

 どもりは、言えて当たり前の自分の名前がなかなか出てこなかったりします。
例えば「エート、エート、エート、エート・・・すすすずきでですっ」という感じです。
*それでも、ある程度の時間で言えれば良い方ではないでしょうか?

 家族から、我が子が・兄弟が・孫が「どもらない」か「ごく軽いどもり」見えてしまうのは、どもりそうなことばを避けているか(比較的軽い場合)、最低限のことしか話さないからです。
*家族の前では、どもりそうな「自分の名前や会社名」は言う必要はありませんね。

 家庭内での日常会話レベルではわからないないような軽いどもりの(に見える)場合でも、いざ学校や職場に行くと一転「ある程度以上の重さのどもりを持つ吃音者」となる場合もいくらでもあります。

 仕事の電話や顧客との面と向かっての交渉において、自分の名前や会社名を言い出すまでしばらく時間がかかったり要件を伝えるのに必要以上に時間がかかり、それもどもりどもりということになれば、仕事にもはっきりとした支障が出ます。

 学校で先生から指名されるたびに、どもりながらか最初のことばがなかなか出てこないような状況ならば、本人のこころが追い込まれることはもちろん、陰湿なからかいやいじめに会うこともまれではないでしょう。
 どもっている本人の心はいたたまれません。
*「どもりのために仕事で失敗をする」「どもりを職場で同僚・上司・顧客から指摘される、笑われる」「家庭でもどもりのことで怒られる」、こんなことが重なるとついにはうつ状態からうつ病となり自殺を考えることにもつながります。

 もしもいま、こんな状況に置かれているのなら・・・、
いや、追い込まれる前に、
★心の危機管理をしてもらえる、気軽にかかれて本音で付き合えるホームドクターとしての精神科医や臨床心理士を探しましょう。
★どもりのセルフヘルプグループに参加して、どもりのことを遠慮なく話せる友人を作りましょう。
★吃音にまつわる、家庭の問題、学校の問題、職場での問題(過度ないじめ・からかい、パワハラなど)があるのならば、その解決を手伝ってくれるソーシャルワーカー、弁護士などを見つけましょう。
*ひとりでどうしたらよいかわからない、学校や職場でのパワハラ、いじめなどのトラブルなら、「チャイルドライン」や「いのちの電話」など各種の相談電話、「労働基準監督署」「弁護士会」「法テラス」、心の問題でどこの精神科・神経科に相談して良いか迷ったら各県の「精神衛生センター」の利用も考えましょう。

 自分をこれ以上追い込まないように(追い込まれないように)してください。
あなたが悪いのではなくて、ことばの障害で苦しんでいる患者なのですから・・・

*参考:吃音児(者)へのネグレクト(無視)と虐待について(2008年9月10日)

 

吃音:いまの自分が少年の頃の自分にアドバイスできるとしたら(その1、その2) (再掲載一部改編:初掲載は2014年10月29日)

その1*********
 今回は、どもりで悩んでいる子供が、あたかも近所の歯医者に通うような感覚で通える、どもりの臨床に通じた専門家がいる施設などは(事実上)ないという現実を踏まえたうえで、あえて「妄想」のようなことを書いてみます。
*たまたま、学校の「ことばの教室の先生」が熱心にどもりに取り組んでくれているとか、日本には数少ないどもりに取り組んでいる専門施設(大学など)が日常的に通える範囲にあって・・・ということは考えないこととします。国内どこに住んでいても同じようなサービスが受けられるというのが基本だからです。

 さて・・・、吃音者を取り巻く状況がいまのようでは・・・、
どもりはじめた子供の頃からいままで、なんとか(死なずに)生きてこられたいまの自分が、過去の(少年時代の)自分にとってのいちばんの先生であり、カウンセラーになると思います。
*が・・・、悲しいかな、タイムマシンがないので、少年の頃の自分に会いに行って助けることはできません。たとえあったとしても、いまの自分が過去の自分には会えないとか?

★まわり(家族、友達)に気を使う前に自分のことを第一に考えて自分を守ろう
 心優しい人が多い? どもりを持つ子供。
*気が弱くなってしまっているといった方が正確でしょうか。

 家族には自分のどもるところを見せたくないので、どもりそうなことばは避けてできるだけ話さないようにすればどもる機会も減るので、そのようにしている人も多いでしょう。
 また、家のなかでどもると、家族(親兄弟、祖父母)から・・・「ゆっくりしゃべりなさい」「落ち着いて話しなさい」などの注意を受けたり言い直しをさせられる、
 場合によっては家族からですら、笑われたりバカにされる、などの状況におかれている人も少なくはないでしょう。

 まずは自分を守りましょう。

 もしも家庭の中が、どもりを持った自分にとって居づらいようなところだったら・・・、
 学校の先生(少ないかな?)、親戚など、自分のことをなんでも話せる大人がいればその人に相談するのも良いだろうし、
「そんな人はいない!」ということだったら、勇気を持って「チャイルドライン」などの相談電話にかけてみてください。(どもっても大丈夫、聞いてくれます)
 各地にある児童相談所に電話をしたり直接行っても良いと思います。

★同じ悩みを話し合える、共有できる友達を作る
 これが一番大切なことかもしれません。
 悩んでいることを気を使うことなくなんでも話せる友達がいることは何よりも大切なことです。
*実際には、どもりを持っている子供で、こういう友達を持っている人はかなり少ないでしょう。

「言友会(げんゆうかい)などの「どもりのセルフヘルプグループ」が主催する子供向けの催しなどに参加して、同じくらいの年齢のどもりの友達を見つけてください。
 たとえ近くに住んでいなくても、一度、直接会うことができよく話しておけば、あとはネットでも話し合えますね。

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その2**********

今回は・・・、
★自分のどもりの重さや症状をよく知ること
★自分のどもりを維持したり悪くさせるかもしれない家庭環境や学校環境を調べて対応すること
★自分(たち)でどもりについて調べ考えて、いろいろと工夫をすること
などについて書きます。

★自分のどもりの重さや症状をよく知ること
 自分がどもっているところを見たり聞いたりしたことはありますか?
ビデオカメラで撮影したりレコーダーで録音して見たり聞いたりすることです。
*ビデオカメラはメモリータイプでとても小さく高性能で安く買えますし、録音だけのレコーダーならばさらに安く買えます。

 しかし、自分のどもっているところを見るのが怖くて勇気が出ないというところが本当のところではないかと思います。
 それでも勇気を出して、「家族との何気ない会話」「買い物をするときの店員さんとの会話」「電話するときの話し方」「録音だけならば学校の授業中」など、自分のどもっているところを見たり聞いたりして観察してください。
 どもっているときにはどんな姿勢をしているのか?、顔つきはどうか?など、じっくりと観察すると見えてくるものがあるかもしれません。

★自分のどもりを維持したりより悪くさせるかもしれない家庭環境や学校環境を調べて対応すること

 自分がいま生きている環境について、
 家庭では、どもりで悩んでいることをわかってくれているか?
 家族とどもりの話ができるか?

 学校では、どもることで同級生や先生などにからかわれたりいじめられたりしていないか? 担任の先生にどもりのことを相談できるか? ことばの教室に通っているならば、その先生とはなんでも話せてしっかりとサポートしてもらえているか?

 もしも家族から「からかわれたり」「いじめられたり」しているのならば信頼できる大人に助けを求めましょう。
 親戚のおじさんやおばさん、学校の担任の先生など、なんでも話せる人がいれば良いのですが、そうでない場合は「いのちの電話」に電話したり「市の児童相談所」に電話でも直接行っても良いでしょう。警察でも良いと思います。

 学校でいじめられていて、しかも、親には相談できない、担任の先生も相談に乗ってくれないかきちんと対応してくれないのならば、迷わずに警察に相談しましょう。

★自分(たち)でどもりについて調べ考えて、いろいろと工夫をすること
 言友会(げんゆうかい)などのセルフヘルプグループでは子供の集まりも行なっています。同じ悩みを持つ同じくらいの年齢の友達を作ってください。
 いままでは、誰にも話せなかったどもりのこと。気軽になんでも話せる友達を持つことだけでもこころが楽になります。
 高校生くらいになれば、仲間で集まっていろいろと活動することもできますね。

 

吃音仲間でできること(セルフヘルプグループの原点に戻る):初掲載は2012年5月5日、お互いに信頼できる吃音者が集まってできること:初掲載は2012年5月13日、(どちらも再掲載)

吃音仲間でできること(セルフヘルプグループの原点に戻る)
 今回は、しばらく書いていなかったどもりに対する直接的な働きかけについて書いてみます。
★「自分がどもること」を、あらためて心と体でしっかりと受け止めること
★「信頼できるどもり仲間」の間で、安心してどもる経験を積んで自己肯定感を高めていくこと
★必要に応じて、ことばの流ちょう性を高める訓練をする、同時にその限界も知る。(どもりの重さや症状によっては、いたずらに流ちょう性を求めないなど、個人差に十分に配慮する)
★いろいろな重さ・症状、環境にある吃音者と語り合い、どもりに対する偏った考え方をなくしていく。
★どもりについての情報を広く社会に発信し、吃音者の本当のこと、本当の苦しみを知ってもらう。同時にネットでの活動の限界も知る。

 これから書くことはサークル的な活動になりますので、運営の仕方が悪いと個人攻撃となってしまうことがあります。十分な注意が必要です。
どもりを持っていると言っても実に様々です。この「違い」を十分に考えた上での運営が必要です。

●「自分でもほとんど困らないくらいのごく軽いどもりの方」から、「就学・就職などの節目でも大きな影響が出ないくらいの比較的軽い方」、「日常生活や学校生活、仕事に支障が出る方」、そして「どもることにより引きこもりになったり、うつ病などの心の病気になっているなどのきわめて深刻な方」まで実に様々です。

●また、吃音者が生きている環境も様々です。
どもりに対する家族の理解があるかどうか?、職場や学校でも、どもっている自分のことを受け入れてもらっているか?

♥少人数で目的を合わせるとうまくいきやすい。
 最初から本格的な活動を望まないで、やりやすいとことから。
 同じくらいの年齢で、例えば就職、再就職を控えているのになかなか第一歩が踏み出せないというような、同じような境遇にいる人たちで集まるグループ活動がやりやすいでしょう。
 仲間をみつけるには、まずはセルフヘルプグループに参加してみて、そのなかで気の合う仲間をみつけるところからはじめればよいと思います。
 地域の公民館の会議室は低価格で借りられますので活動の拠点にできます。
 携帯やスマホで簡単に連絡を取り合えますので、日程や会場の変更にも柔軟に対応できます。

♥皆が苦手な電話の練習は、お互いの携帯にかけるところからはじめて、次第に家族が出ることもあるお互いの家の電話にかけるようにしていきます。相手がいないときは、104の電話番号調べや企業などのお問い合わせ電話にかけるのも良いでしょう。

♥街なかで、買い物で
 仲間で、あらかじめテーマを設定してから街中に出て、歩いている人に道を聞く、デパートやスーパーで店員にいろいろと質問をするなど、日常や仕事のなかで話す環境に近い経験をする。
 その際の注意は、「どもらないようにする」というよりも、上手にどもりながらでも結果的に相手とコミュニケーションをとれることを体験することにより少しずつ自信をつけていく。
 活動が終わってからは、お互いの違いを認めながらざっくばらんに話し合う。

♥サークル感覚で運営し深刻にならないように、
 グループにはバランス感覚に優れた統率力のあるリーダーを置き、個人攻撃的にならないように、ボス的な人が出てこないように注意しながら楽しく行う。

♥サークルのホームページ、ブログなどを作り情報を発信していく。同時に新しい仲間を集めることもできます。

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お互いに信頼できる吃音者が集まってできること

 前回の書き込み「吃音仲間でできること(セルフヘルプグループの原点に戻る)」では、気の合うどもり仲間でできることを書きました。

 いまの日本において、どもりで深く悩んでいる人がその悩みをすべて打ち明けることができ、また共感を持って持って聞いてもらえる人がいるところ。必要に応じて言葉の流ちょう性を確保するために練習したり、または、いたずらに治そうとしないでうまく共存しようとする、などの、試行錯誤ができる環境はセルフグループしかありません。
 しかし、セルフグループも人の集まりですから場合によっては人間関係で苦しむことがあるかもしれません。

 既存のセルフヘルプグループに入ってみて自分には合わないと感じたら、我慢などする必要なありません。余計な苦労をしないように、生きるうえで大切にしたい価値観を共有できる仲間をみつけて自分達なりのセルフヘルプグループを作って活動してください。
*いまではスマホや携帯で互いの連絡が自由に取れるようになったので、既存のどもりセルフヘルプグループにこだわらずに、気の合うどもり仲間を集めて自分達なりの活動ができます。

 さて、私がかつて行っていた方法で書き忘れたものがあります。サイコドラマ(心理劇)です。
 サイコドラマというといかにもぎょうぎょうしくて専門的知識が必要に思えるかもしれませんが簡単です。

 例えば、授業中に指名されて本を読まされるとボロボロになってしまうという、ある程度以上の重さの吃音者にはあたりまえのようにある悩み(私もそうでした)
 そのような場合は、安価で借りられる地域の公民館の会議室を借りてサイコドラマをしてみましょう。

 学校ですから教室のように机といすを並べ替えます。
 先生役の人、同級生役の人、そして困っている本人が「教室」に座り先生役の人から指名されて応えたり、本を読まされたりします。

 大きくどもったり、最初の言葉が出てこないで行き詰まった場合には進行を止めて皆で話し合います、「私の場合はこうしたらよかった」、「こう考えていけば楽になるのでは」などと自由に楽しく話し合うのです。

 注意することは、人格円満で公平公正、リーダーシップをとれる人がリーダーとなり、大きな流れをコントロールすることです。
★個人攻撃にならないように
★誰かが一方的なな意見を押しつけることがないように。
★グループ内でボスを作らない。グループ内で先輩も後輩もない、みんな同じ。

 公民館の会議室が教室にもオフィスにも化けるわけです。
 終わってからは楽しく打ち上げしながら話し合えば良いと思います。
*やはり、ネット上のバーチャルな集まりばかりではなくて、実際に顔をつきあわせて語り合うことです。互いが十分に分かってきたところで携帯やスマホで連絡を取り合ったり、仲間でグループのWebページなどを作って情報を発信していけば良いのではないでしょうか。