吃音の重さと就職について(再掲載一部改編) (1、現状認識 初掲載は2013年12月16日) (2、 自分に合った長続きする仕事を 初掲載は2014年7月14日)

1、「現状認識」

「どもりの重さと就職の問題」
 これは、(ある程度より重い)どもりを持っている人にとっては最大のテーマです。
*「就職時になってはじめて悩んだ」ということではなく小学生の頃からという方が多数派ですが、なかには、就職時や仕事に就いてからどもりの問題が顕在化し人生上の困難に遭遇する方もいらっしゃいます。
*「どもっている方が手術や投薬で嘘のように治る」のは、かなり遠い未来にしか期待できないでしょう。
*ここでいう「ある程度より重い」とは、日常生活や学校生活・職場において、ことばによるコミュニケーションに明らかな支障がでることです。また、傍から見てわからないくらいのどもりでも、本人がそれで悩み生活に支障が出ている場合も、ある程度より重いどもりです。

 仕事と言っても、民間企業(営業、事務、技術者、生産現場)、国家・地方公務員(キャリア、ノンキャリア、文科系、技術系)、農林水産業(小規模、大規模「会社組織・NPO])、医療・福祉系の各種仕事・・・、そして自営業、など、挙げていけばきりがありません。

 現実的に考えるときに、多くは民間の会社組織に就職します。
 そして、就職活動中や仕事に就いてから、ある程度以上の重さの吃音者は多くは、大きな困難に遭遇します。
 しかし、その苦しみを誰にも理解されることもなく、孤独の戦いを続けているのです。

 少なからぬ人が耐えきれないようなどもりの辛さから仕事が続かなくなったり、無理して続けたことによってうつ病などの心の病となり、さらに厳しい状況に追い詰められることも希ではありません。
*ここ数年、生きるか死ぬかという、かなり切羽詰まった状況で当ブログまで非公開の形で直接アクセスしてくる例が増えてきています。子供の頃からの、ことばの教室から始まる公的なサポートやセルフヘルプグループの活動がうまく機能していないことを実感しています。

続きます。

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2、「 自分に合った長続きする仕事を」

 今回は、いまの社会情勢を踏まえながら・・・、どのように(な)仕事に就けば、ある程度以上の重さのどもりを持った人の仕事が大きな破綻なく長続きし、かつ、少しでも働くことに喜びを見いだすことができるかを考えます。
*「ある程度以上の重さのどもり」とは、第三者から見た重さだけを言っているのではありません。客観的に見て軽いどもりでも、本人がそれを気にして生活に支障が出ている場合も含みます。

★会社のブランドは関係ない?
 「会社の名前」は吃音者にとっては関係ありません。
*高度成長やバブルの崩壊くらいまで(90年代はじめまで)は、日本の企業にもそれなりの余裕があったので、仕事の能力の足りないコネで入ったような社員を抱えておくだけの余裕がありました。
 これは吃音者だけではなくて障害のない一般の方にも言えることですが、仕事に関する能力があり大きな無理をしないで「いわゆる有名企業」に入れるような方は別ですが、普通の能力の吃音者が無理をして有力者のコネで就職しても自分を苦しめるだけです。リストラ予備軍にされるくらいなものです。

 いまや企業の定年も形だけのものになりつつあります。
 実際には事実上の肩たたきが意外に早く始まり、関連会社に早めに行かされるなどは、あたりまえのことです。
*それでもなんとか定年までつとまれば幸運な方でしょう。

 そういう厳しい現実を踏まえないと、どもりを持った人の仕事や就職にについては語れません。

★たとえ収入は少なくても、個人の良い面を少しでも認めてもらえるような(ある程度以上の重さの)吃音者が長続きしそうな仕事(職業)を選ぶ。

 吃音者が、一般企業、特に営業系や事務系に就職すると「大変なこと」になる可能性があります。
もちろん、リスクを覚悟した上であえてチャレンジしようという柔軟な考え方ならば「若い頃の失敗も次のための糧」にはなりますが、安定を求めて就職しても、それがなかなか実現できないのが今です。

 あたりまえですが、事務系や営業系の仕事は、電話や面と向かってのことばによるビジネス上のコミュニケーションの繰り返しです。
 それが苦手な吃音者がいきなり企業の第一線に出た場合の苦しさは経験者でないとわかりません。

 それでも、将来、事務系や営業系の仕事に就きたいのならば、学生時代から一般の企業等でオフィスワーク(の補助を)をするようなアルバイトをこなしてみれば(こなそうとしてみれば)良いと思います。
 応募の段階でどもりを理由に門前払いされるか、採用することはされたがやはり通用しなかったということもありますし、逆に、入ってみたら、結構通用して自信を持つことができたという場合もあり得ます。

 「仕事」は都市部の会社だけではありません。
 学生だったら、そうでなくても若干の余裕があれば、遊ぶ時間を割いてでも早い段階から、いろいろな職業、公務員、民間企業(事務系、営業系、技術系)、農・林・漁業、福祉、NPO、NGOなどいろいろな仕事を垣間見られるような、また疑似体験できるようなアルバイト等をしていけば、自分にはどのような職業があっているか(やって行けそうか)を見つけられると思います。

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