吃音を持った子供さん、まずは疲れを取りこころをほぐしてあげることです(再掲載一部改編:初掲載は2013年1月17日)

 子供の頃からどもりによる様々な苦労を重ねていると、つとめて前向きを指向している人のこころも次第に疲れてきます。
そして、ついには疲れ果て、心の張りが失われて否定的な感情ばかりが出てきてしまいます。

 どもりだした小さな子供の頃から、思春期、そして就職くらいまでの家庭環境(精神的・経済的)が劣悪ならば、学校などの外の世界での(どもることによる)様々な出来事やこころの疲れを家に帰ってからも癒やすことができず、
場合によっては家の中でもさらにこころの緊張感を高めることとなり、遂にはうつ病などのこころの病気になってしまいます。
*朝起きてから夜寝るまで(場合によっては夢の中まで)どもりによる苦労を続けることは、まだ確立していない自我に与える悪影響は計り知れません。

 どもりの子供のいる家庭でできること、すべきことは・・・、
まずは「安心できる落ち着ける環境」を作ることです。

 甘やかす必要などありません。むしろ質実剛健が良いと思います。
ただ、温かい家庭が必要です。子供が安心して自由にどもれる環境といえば良いのでしょうか。
*学校での授業中に、また、友達と接するときにどもったこと(場合によっては笑われたことなど)を、子供の方から親兄弟に笑いながら(時には泣きながら)話せるような雰囲気が家庭内にあれば良いのですが、現実は真逆な場合がほとんどです。多くの場合、家庭はどもりの悩みを話せるような雰囲気ではありません。

 どもりについて具体的にアプローチしていくのはその次の段階なのではないでしょうか。

 日本では15年ほど前にやっと言語聴覚士という国家資格ができたところです。
その資格にしてももちろん吃音専門のものではなく、吃音については養成する学校(専門学校、大学)でも国家試験においても多くの時間を割かないようです。
 
 言語聴覚士について言えば、虫歯になった子供が街なかの歯医者にかかるように、どもりに精通している言語聴覚士が開業していて気軽に通えるなどという環境はありません。

 現在では、インターネットを使えば国内外のどもりに関する情報がそれなりに取れるようになりました。

 しかしその情報は玉石混淆ですから(ほとんどがインチキ情報と思った方が良いでしょう)、親御さんは、研究者、病院に勤務する言語聴覚士、どもりのセルフヘルプグループなど、何人も何カ所も渡り歩くくらいの熱心さと覚悟を持って、お子さんに合った相談機関や専門家を探してください。
*お子さんが学校の「ことばの教室」に通っている場合も、学校任せにせずに自分でそのクォリティ(先生の資質、子供の満足度)をチェックしてください。
*どもりの原因は医学的に解明されていません。日本にも、ごく少数ですが、少ない研究費で恵まれない環境下でも頑張っている吃音研究者がいます。が、考え方はまちまちです。そのことを知ったうえで「専門家」に接するべきです。
*どもりの人の集まりである「どもりのセルフヘルプグループ」が主宰する相談会や行事(キャンプなど)に参加してみるのも良いことだと思います。「どもりを持ちながら生きていくということはどういうことなのか」ということが分かります。そしてそこで、同じくらいの年齢のどもりを持ったお友達がみつかれば本人にとってどれほどこころが救われるでしょうか。親御さんどうしの交流もとても良いことです。

 どもりを持っているお子さんは表面的にはいくら明るく振る舞っていても、こころの中では悩んでいます。(学校では陰湿ないじめにあっているかもしれません。)
 もしかしたらその小さなこころで自殺さえ意識しているかもしれません。
*決してオーバーな話などと思わないでください。お子さんのどもりを真剣に考えて冷静に対処してください。そして、お子さんと接するときには穏やかに・・・

 まずは温かい家庭をつくること、そして具体的な対処が必要と思います。

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