吃音と職業、現実を踏まえた議論をすることの重要性(たびたび掲載一部改編:初掲載は2009年5月25日)

 学生時代を苦しみながらもなんとかやり過ごした吃音者が必ずぶつかる大きな壁が「就職」です。

 どもり持ちでない方にとっても就職は人生の一大事ですが・・・、
 吃音者、それも、ある程度より重いどもりを持った吃音者にとっては、就職は絶望的にさえ感じてしまうことなのです。
*私にとってもまさにそうでした。
*就職以前に、ある程度以上の重さのどもりを持っている子供にとっては、学校に通うことが大きな苦痛です。陰湿ないじめによる自殺の多発、学校側の無責任な対応を考えれば背筋が寒くなります。
参考:吃音といじめについて(2012年7月12日)

 ほんとうは「就業」という考え方でいけば・・・、
 仕事には農業・漁業・林業その他、しゃべることをメインとしない仕事はいくらでもあり、ことさらに「どもりであることだけ」で苦しむことはないのに、バブル崩壊から続く失われた20年でとっくに安定職ではなくなった「サラリーマン」に、多くの人がなりたがっている日本ではあります。

 古い話ですが、2009年5月にTV番組で取り上げられていた地方病院の窮状を救うべく立ち上がったおじいさんの医者の中に神山五郎氏がいらっしゃいました。
 神山氏と言えば、言友会の草創期に指導的な役割を果たされたと本で読んだことがあります。
*私は言友会とは接点がありませんのであくまでも本で読んだだけです。

 彼は放送当時、すでに80歳代半ばであるにもかかわらず矍鑠としていて、個人クリニックを開いておられました。
*「e習慣クリニック」は四谷にありましたが、いまは分かりません。

 その「e習慣クリニック上野」のWebページのなかにこういう一文がありました。
*現在ではありません。
*****引用はじめ*****
 今や、IT時代、グローバル化時代そして総サラリーマン化時代(学生が社会人になる場合、昔は自営の農業・職人・商人ETCの道も沢山あった)、こんな時代、サラリーマンは様々な能力評価(コミュニケーション術も含む)にさらされています。 メール時代とも言われていますが、一方では、益々マニュアル化された「face to face のコミュニケション術」が求められているようです。 これが吃音者にとってはストレスの元になって、やがて人によってはうつ症状になる傾向もあります。
*****引用終わり*****

 私の下手な文章よりも神山先生の一文が的確に、今の「どもりと仕事の関係」を表現しています。

 どんな仕事に就くか、就いたかによって、吃音の症状が落ち着くか、または、かえって悪化するか、の大きな分かれ目になるような気がします。
*引きこもって仕事に就かない(就けない)ということもふくめて考える必要があります。

 いまのところ夢の世界ですが、ほんとうは、どもりの問題に対処するには専門家の集団が必要です。
 それには、言語聴覚士、臨床心理士、臨床発達心理士、精神科医、ソーシャルワーカーなどのチームに加えて、スーパーバイザーとして吃音者(それも、様々な症状や年齢層、様々な職業の方複数で)が必要です。

広告

コメントを残す

以下に詳細を記入するか、アイコンをクリックしてログインしてください。

WordPress.com ロゴ

WordPress.com アカウントを使ってコメントしています。 ログアウト / 変更 )

Twitter 画像

Twitter アカウントを使ってコメントしています。 ログアウト / 変更 )

Facebook の写真

Facebook アカウントを使ってコメントしています。 ログアウト / 変更 )

Google+ フォト

Google+ アカウントを使ってコメントしています。 ログアウト / 変更 )

%s と連携中