どもりで人生をあきらめない、生きていく気力を失わないためには

 ある程度以上の重さのどもりを持った人(子供から大人まで)が、どもりのためにそれぞれの生活に支障が出てきて・・・、

★学校での勉強や職場での仕事に支障が出る
例えば、授業中に指名されて立ち上がっても、最初の言葉が出てこない、言葉が出てくるときにも顔を歪ませて絞り出すように途切れ途切れの言葉ばかり。職場では、電話をかけるときも受けるときも自社の名前を言えない(なかなか言えない)自分の名前を言えない
★さらには学校や職場に行けなくなる
笑われたり陰湿なからかいやいじめを受けるようになり徐々に学校に行けなくなる。職場では、どもることで自分やチームの仕事に支障が生じ、上司や同僚や取引先から「どもりをなんとかしてほしい(どもる人を替えてほしい)」と言われたことから会社に行けなくなる。
★それ以前に、就職(正社員や言葉を使う事務職や営業職などに)ができない
★職場でもどもりのために十分に活躍できない
★家に帰っても家族から、どもりにまつわる悩みや苦労を理解してもらえないどころか、「どもりくらいで」と非難されてしまう
★どもりの苦しみや苦労をこぼす相手も場所もない

 このような人の心を折れさせない、人生を諦めさせないにはどうしたらよいのでしょうか?
*「私はどもらないのでわからない」という方は半日で良いので、学校でも、職場でも、そして家庭でも、もちろん電話でも、自分から話し出すときも、会話のなかでも、言葉を発するときには必ず10秒近く待ってから、絞り出すようにわ・わ・わたしは、す・す・スズキです、というふうにやってみてください。
*さらにどもりをわかりにくくさせていることは、傍から見てほとんどどもっていなくても、たまにつっかえるくらいの軽さに見えても、本人は自殺を考えるほど悩んでいることは良くあることです。第三者が見ている吃音者の症状は、著名な吃音学者も言っていましたが、海に浮かんでいて海面上に少し顔を出している氷山のようです。実はその氷山には、海面下にはとてつもなく大きい氷があるのです。

 もしも、どもりのために精神的に不安定どころか「死んでしまいたい」と考え始めるところまで追い詰められているのなら、いや、その前に、躊躇しないで精神科に駆け込んでください。
まさに緊急事態ですから。

 精神科の病院についてですが、ドクターがひとりの小さな精神科より、できればドクターが複数(合わない場合替えられます)その他に臨床心理士などもいて、時間をかけてカウンセリングしてくれる中規模以上の精神・神経科が良いでしょう。
*入りやすくするためか心療内科とうたっている病院がありますが、実際は精神科が多いようです。

 緊急事態を脱したら、是非、悩みを遠慮なく話せる(こぼせる)人と場所を作ってください。
どもりのことを思う存分話し合える友人や場所・時間を作ることです。
*遠慮なく話せる場所や人がいない(家族も含めてわかってくれる人がいない)というのがどもりの特徴です。
*ほんとうは、どもりに通じた言語聴覚士(精神科医、臨床心理士などのチーム)などが街の中に開業していて、歯医者に通えるような気軽さで、もちろん保険診療で、学校帰りや会社帰り、または休日に、カウンセリングや言語訓練等に通えるのがあるべき姿ですが、いまの日本では実現していません。

 ・・・といっても、同じ悩みを持った人、悩みを聞いてくれる人を見つけるのは至難の業です。
 それには、例えば、どもりのセルフヘルプグループに参加するのが良いと思います。

 同じ悩みを持った当事者の集まりですから、気の合う人を見つけやすいと思います。
*かつての私の場合は、大卒後就職できずにひきこもりの後に通った民間のどもり矯正所で知り合った、同じような境遇で同じくらいの年齢の仲間と自分たちで作った小グループで語り合ったりしたことが自分を再起動させる原動力になりました。(いまでは、そういう「どもりの矯正所」はありません。)

 しかし、これ(セルフヘルプグループへの参加)にも注意が必要です。
 セルフヘルプグループは吃音当事者の集まりですから、皆、それなりの見解を持っています。
「どもりを持っている人は皆いい人で・・・」なんてことはありません。普通の人間です。
一癖ある人もいるし、意地悪もいます。

 いちばん問題なのは「自分は治った、良くなった」という人が、自分の方法や人生観を押しつけてくる場合があることです。
 善意からにしろ、いま悩んでいる人の心を大きく傷つける原因になり得ます。
いままさに悩んでいる人が駆け込むのがセルフヘルプグループですから、ちょっとしたことに影響を受けたり傷ついたりします。

 どもりでない人には想像もつかないでしょうが、どもりを持っている子供には想像以上のストレスが常にかかっています。
子供の頃から必要以上の苦労をすると、心が芯から疲れてしまい、そのリソースを失って生きる力を失いかねません。

 そのようなことにならないように、子供のうちから悩みを打ち明けられる場所を作ってあげて、なんでも話せる友人を作る機会を与えてあげたいものです。
 これには、セルフヘルプグループなどが主催するような、どもりを持った子供の集まりに参加することが近道だと思います。
*ほんとうは、学校のことばの教室においても、定期的にそのような集まりができれば良いのですが・・・

 どもりを原因とした深刻ないじめやからかいに対処してくれる、専門家や組織も必要です。
*どもりに限らずいじめ全般に言えることですが、学校や教育委員会に属さない独立した権限を持った専門家や組織が必要です。精神科医・言語聴覚士、臨床心理士、それらと協働するソーシャルワーカーがいてくれると良いと思います。

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