吃音(どもり)と就職・仕事、家族関係(その1)

 ある程度以上の重さの吃音者にとって人生の難関は就職であり仕事です。
*決して学生時代が楽ということではありません。陰湿ないじめにあったり、不登校・引きこもり、うつ病になる方も多いと思います。
*第三者から見てどもりが「軽い」から、その人はどもりで困ってはいないし苦労もしていないということではありません。このあたりがどもりを考える「キモ」です。
*どもりは、その重さや症状の違い、また、育った子供の頃の家庭環境学校環境などにより、人生に与える影響はかなり違います。

★どもりの重さの違いや症状の違いが就職や仕事にもたらすもの
 学生時代の(言葉を使う)アルバイトを例に話を始めます。
 友達はあたりまえのようにバイト先に電話で連絡し面接を受けバイトを始めます。
しかし吃音者はそれがなかなかできません。

 電話や面と向かって自分の名前を聞かれても、しばらくの沈黙のあとに、「えーとえーとえーと、すすすずずずきでです!」では採用されません。
*症状や重さによっては顔を大きく歪ませながら発音します。

 比較的軽いどもりの人が面接時にはたまたま言葉の調子が良くて(運良く?)採用されてしまい、しかし実際に働き出してからは大変なことになることも多いのです。
*緊張しやすい人(どもりでない人)が、はじめての電話などでは電話口で若干つっかえ気味になる場合もあるかも知れませんが「どもり」とは本質的に違います。(このあたりを理解してもらえるかどうかで、どもりの理解度がわかります。)

(比較的軽い)吃音者は、たとえば、最初の言葉が(なかなか)出ない、それも自分の名前だったり相手の名前だったり、知っていて、言えてあたりまえのことが言えないかなかなか言えないのです。
*それが繰り返されることによりメンタル的にも重いどもりになってしまい、結果として吃音がさらに悪化し、学校生活や仕事にさらに大きな支障が出ていきます。

 身近な例で言えば、買い物をするとき、電話で何かの予約をするときなどに名前を聞かれたときです。
 最近は病院で検査を受けるときも間違いを起こさないように、部屋の中に入るとすぐに、「お名前をフルネームでおっしゃってください」といわれることが多くなりました。
それが言えないかなかなか言えないのです。

 どもることをイメージできない(どもりでない)方は、半日くらい、電話でも直接でも良いので、
自分の名前や会社名を言うときに口をもぐもぐさせながら10秒ほどの空白の時間をおいてから絞り出すように、「わわわわたしは、すすすずずきでです」と言ってみてください。

 これくらいどもりを持つ人が、学校の卒業を控えて就職活動をすることや働き出してからのことを想像してみてください。
*より重い人の就職や仕事がさらに大変になることは容易に想像できます。
*就職・仕事と言っても実はいろいろで、農林水産業、サービス業、製造業など、職場も都市部から地方までと選択肢はかなり広く多いのですが、都市に住むサラリーマンの子供、それもどもりによって精神的に追い詰められている本人や家族にとってはなかなか柔軟な発想ができません。

 次回に続きます。
★重さの違いが家族関係、学校や職場での人間関係にもたらすもの

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