吃音に自分で対処せざるを得ない場合の注意事項(再掲載:2011年9月2日)

 今回は、中・高生以上の吃音者について考えます。
 どもりで困っている人が駆け込むところが(事実上)ないという現実に私たちは未だに直面しています。
*日本のどこかに数カ所ある、というのは「ある」ということにはなりません。どこに住んでいても通える距離にあるというのが大原則です。

 小学校(一部は中学校?)には制度としてあることばの教室、
 どれくらい専門性の高い先生がいて、どもりを持った子供の人口に対してどれくらいのカバー率でサポートできているのか?
 こんなデータはみたことがありませんので分かりませんが、とりあえずとしてはあります。

 しかし、高校生以上になるとどうなるのでしょうか?
勉強もますます大変になってくる。
進路も決めなくてはならない。
 これからがいよいよ大変なときにサポートがなくなる現実です。

 高いお金を払って、実態がよく分からない怪しげな民間無資格のどもり矯正所にいくか?
 どもりのセルフヘルプグループに参加するか?

 民間矯正所はいかにも怪しいし、通うためのお金もないし、セルフヘルプグループは、思いきって門をたたいてみたけれど・・・、
「なんか暗い雰囲気」、「おじさんばっかり」で通う気になれない。(私がどもりで困っている青年に勧めて、行ってもらったあとでいただいた感想です。)

「結局、自分で対処するしかないな」、ということになってしまうのが、残念ですが、多くの吃音者の現状ではないでしょうか?

 その際に必要なのは自分をできるだけ客観視できる環境を作り、俯瞰的に見つめ直してから適切な対策を練ること、ではないでしょうか。

★自分がどんな家庭に生まれて、いつ頃からどもりだしたか?
★子供の頃、家族は自分のどもりをどのように考えて、どこまで真剣に考えてくれたか?
★自分のこころのなかで悩んでいるレベルと、家族がどもりについて心配してくれているレベルに大きなギャップがあるか?
★いま、家庭内で学校で職場でどんなふうに困っているのか?

 その他、どもりで悩んでいる自分が客観視できるようになるためのチェック事項はいくつもあるでしょう。

 心理学や言語障害に知識がない自分だけでいきなりチェックし対策を練るのは大変ですし、偏った判断をしてしまうことは危険ですので、専門家の力を借りながら自分で対策をしていくとよいでしょう。

 自分に合った経験豊富なカウンセラー(精神科医、臨床心理士など)をみつけるのは難しいが、一生懸命にみつけましょう。(自分の一生の宝になります。)
 これは難しいことですが是非やってほしいことです。

 精神科医や臨床心理士の仕事は、「こう生きなさい」と言ったり指導することではなくて、患者自らで考えて生きていける力をつける手伝いをしてくれることです。
 いままでの、自分の間違った思い込みから脱するためのアドバイスをしてくれます。

 しかし、残念ながら、ほとんどの場合、先生方と話しているとどもりに対する知識のなさに驚くと思います。

 そういう場合は、こちらから教えてあげましょう。どもりとはどういう症状で、日常どんなふうに困っているかを・・・

 ことばでの説明が大変ならば、日記形式でもよいので文章にして渡してあげれば良いと思います。
 そうすれば、それぞれの専門の立場からアドバイスをくれるでしょう。

 そういう作業をして、自分の心を俯瞰して冷静に見つめることができるようになってからは、いろいろなことにチャレンジするとよいと思います。

 自分が中心となってどもりで悩んでいる人のセルフヘルプグループを作ってもよいでしょうし、既存のグループにあらためて参加してもよいでしょう。
 どもりに理解と知識のある言語聴覚士をみつけて、相談したり言語訓練をしてもよいでしょう。

 また、こころの危機管理をしながらことばを使うことが多いいろいろなこと(高校生までだったら学校のいろいろな役員、大学生以上はアルバイトなど)にチャレンジするのも良いのではないでしょうか?

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