吃音者の本音を聞いているか(聞けているか、聞こうとしているか)?

 前回からだいぶ時間が空いてしまいました。しばらくぶりの書き込みです。
 PCには向かっていましたがなかなかまとまった時間がとれず、また、こころの余裕がありませんでした。

 今回は、家庭のなか、小・中学校のことばの教室の現場、また、セルフヘルプグループなどで、吃音者どうしで、またはサポートする側が・・・、
●どれくらい吃音者の本音を聞いているか?
●聞こうとしているか?
●聞けているか?
ということを考えます。
*大前提として、どもりには「重さや症状の違い」があり、この違いによりどもりが人生に及ぼす影響には天と地の開きがあること、また、どもりだした子供の頃からしばらくの間の家庭環境(精神的・経済的)の善し悪しにより、どもることがその人に及ぼすこころ(人生)への悪影響は大きく異なってくるはずです。

★家庭のなかでは・・・
どもりの子供やどもりの成人を持つ家庭では、どもりを持っている人の気持ちを理解しようとしているのでしょうか?

 残念ながらほとんどの場合「無関心」でしょう。
 どもりを持っている人が家庭のなかで、どもりが目立たないように必要最小限のことしか話さないようにしていることも家族を無関心にさせている大きな原因でしょうが、(実際には家族にはどもりであることは認識されている)
どもりの悩みをひとりで持っていられなくなって家族の誰かに相談しても、まともに聞いてもらえないか精神論でかたづけられてしまう経験をすると、この傾向がますます高まります。

子供の頃に、親から・・・、
●どもるたびに言い直しをさせられた
●どもるたびにいやな顔をされた
●聞きかじりの民間療法(腹式呼吸など)をさせられた
●医者などの専門家に相談に行った(連れて行かれたが)、「様子を見ましょう」で片づけられてしまった。
 こんな経験を持っている場合は、「どうせ治らない、誰も親身になって考えてくれない、という諦め」や「どもることに対する罪悪感・嫌悪感」をすり込まれてしまっていて、思春期以降も長くトラウマとして苦しむことが多くなると思われます。

★学校では
 学校で関わってくるのは先生とクラスメイトなどです。
私の頃もそうでしたが、どもりは格好のからかいやいじめの対象となります。
なかには、からかってくる教師も少なからずいます。
*いまの陰湿ないじめや学校のサポート体制を考えると大変な状況下にいるどもりを持った子供が多数いるはずです。

 学校には基本的に吃音について正しい知識を持った人はいません。
養護教諭にしても普通の先生と同じようなものでしょう。
 たまに、ごく少数の関心を持った先生が自主的に勉強して取り組んでいるということがありますが、そういうことは数に入れてはいけません。全国どこでも同じようなサービスが受けられなければ意味がありません。

 小中学校では地域ごとに「ことばの教室」が設置された学校があり、そこに通うという選択肢があります。
しかし、地域によって設置の密度、教室のレベルに大きな開きがあるようです。
 普通の先生が担当していたり、他の障害者と一緒のクラスになっていたりというお寒い現状があります。
*実際には、担任の先生の無関心や不作為により、「言葉の教室が設置されていても通えなかった、その存在すら知らなかった」という方もいらっしゃいます。

 高校以上になると公的サポートは事実上なくなります。
自分で吃音者の集まりであるセルフヘルプグループに参加するか、国内のごく一部で言語聴覚士が献身的に行ってくれている病院などを見つけて通院するか、また、インチキを承知で民間のどもり矯正所やその亜流(ネット上に氾濫していますね)に通うか、それくらいです。

★社会人となる頃
 これはこのブログの主要テーマでいつも詳しく書いていますからここでは詳しくは書きません。
 営業、また、事務系の仕事はずばり「しゃべれてなんぼ」の世界ですから、ある程度以上の重さの吃音者にとっては(特に民間企業は)、苦しいものとなります。
*誰かのコネで入ってしまったり、比較的軽い吃音者で面接当日にたまたま調子が良かった場合は悲劇です。

 会社としては、たとえその人がどもろうが結果を出してくれていれば、例えば営業マンならば、売り上げをしっかりと上げていれば文句を言わないはずです。
それどころかむしろ褒められるでしょう。
 他の営業マンが「あいつでもあんなに売っているのに普通にしゃべれるおまえらはなんだ!」といわれてしまうはずです。
どもっていて、人並み以下の仕事しかできない場合は、そこには確実に居づらくなります。
*民間企業でも公務員でも現場系の仕事ならば、営業などと比較するとしゃべる機会は少なくなりますが、そういう環境に入ってみても結構しゃべることが多いことに気づき苦しまれる人も多いようです。

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