深刻に悩む吃音者の背後に見え隠れする「機能不全家族」 (再掲載一部改編:初掲載は2008年1月27日)

 「私がどもりになったのは劣悪な家庭環境で育ったからだ!」というような文章を目にすることがありますが、どもりになる直接の原因(どもり始める原因)は、人間の発達途上での中枢神経系の何らかのトラブルらしいということが言われていますね。
(そう考えるのが合理的でしょう。こどもの頃からの家庭環境が良くなかった吃音者が自分の半生を振り返って親の育て方に吃音の原因を求めたい気持ちは私には理解できますが、温かい家庭にもどもりを持ったこどもは生まれます。)

 そうは言っても、何らかのきっかけで始まったどもりが、神経症やうつ病などを併発したり、また、不登校や引きこもりになったりなどの深刻なものに推移していくかどうかは、幼少期から思春期までの家庭環境や学校環境に大きく左右されることも間違いないでしょう。
(「個人の気持ちの持ちよう」も大きな要素ですが、子供のころの環境は子供自身の努力の枠を超えていることが多いですね)

 最近、「機能不全家族」という言葉がよく使われるようになってきました。
(心理学にも「家族心理学」という分野ができています。)

 よく言われる「アダルトチルドレン」を生み出すような家庭が「機能不全家族」ということになるのでしょう。
 親が酒を飲んで暴れる、毎日のように夫婦喧嘩を繰り返している、必要以上の権威主義、家族間の無関心、過剰なまでの親の子供への介入など、

 近所からみると、「両親が揃っていて、立派な家もあり・・・」、
 でも、「なんでも揃っているが、何もない・・・」などというセリフが出てきそうな家族や家族関係のことですね。

 近所から見ても、明らかに異常な家庭もいくらでもあるでしょう。
 第三者がどもりをもった子供に接するときは、その背景、特に「家庭環境はどうか。親は協力的か」、・「学校でのいじめはないか。先生は協力的か」などをきちんと調べていかないと、トンチンカンなアドバイスをしてしまう可能性があります。

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