吃音をもった子供の学校問題について (再掲載一部改編:初掲載は2010年11月30日:原題「吃音で悩んでいる子が無理をしてまで「いまの学校」に行く必要はあるのか?」)

 どもりをもっている私が「子供」であった時代は昭和40年代中頃~50年代中頃(~1970年代中頃)までです。
 そのころにも学校にはいじめっ子もいましたし、ヘンな先生もいました。 でも、いまとは何かが大きく違っていたような気がします。

 そこ(その時代)には、子供が悪いことをすればしかる。自分の子だけではなくて近所の子もしかるお母さんお父さん、おじいちゃんおばあさんがいました。
学校でも悪いことをすれば先生から怒られてげんこつくらいは飛んできましたし、廊下に立たされもしました。

 学校が終わってからは空き地で野球をするなどの子供同士のアウトドアでの交流があたりまえのようにありました。
そこではケンカをしたり、違う学年や違う学校の子供との様々なふれあいがありました。そうして人間関係の基本を学んだ気がします。
 街には小さな商店街があり、豆腐屋、肉屋、魚屋、金物屋、乾物屋、八百屋、銭湯などがありました。 子供の交流の場である駄菓屋さんもありました。
*駄菓子屋のおやじさんは厳しくて、悪いことは悪いと怒りつけました。(あたりまえのことですが)

 つまり、地域のコミュニティーが機能していたことと、家族間はもとより地域のコミュニティーのなかで世代間のつながりがあったのです。

 「いま」はどうでしょう。地域のコミュニティーを通しての様々な人たちとの交流がほとんどなくなってしまいました。
そして、学校では、自殺に至るような「いじめ」の問題が多発しています。

 こんな環境のなかで、ある程度以上の重さのどもりを持った子供が学校に通うリスクについて考えます。

★公立の学校教育の劣化
 いまでも先生は一生懸命にやっているのでしょう。そうなんです、世の中の人に聞けほとんどの人が「私は一生懸命にやっています」と答えるでしょうし、事実、忙しく働いているでしょう。
でも、その「質」と、「誰のためにどのように働いているか」が問題なのです。

 余計な書類の作成ばかりに忙殺されている、わがままな父兄の対応に悩んでいる、子供をしからない(しかれない)
こんな状況が見え隠れしていますが、解決策が一向に示されていませんね。
 余計な書類は作らないように変えればいいし、どうしても忙しいならば事務スタッフを入れればいい。わがままな父兄には遠慮せず強力に対応できるようなバックボーンを作ればいい。
例えば給食費を払えるのに払わない親には、司法の力で財産を差し押さえをすればいい。こんなことは先生の仕事ではありません。
 授業中に騒いだり歩き回る子供は先生が思いきり叱ればいいし、担任が自信を持ってしっかりと叱れるように、校長先生、PTA、文科省などが強力にバックアップする。(法律の改正も)

 そうでした、ここは教育問題ではなくて、どもりの問題でした。
 ある程度以上の重さのどもりを持ちながら学校に通っていて、学校ではいじめに遭っているのに先生はきちんと対応してくれないどころか知らんぷり、逃げ腰・・・
もしもそのような環境にいるのならば我慢してはいけません。
*しかし、そんな状況に陥ったときの解決方法(システム)が、しっかりとできていないのが現状です。

 今後のあるべき姿ですが・・・、
(どもることを原因としたいじめなどで不登校になったり、不登校までは至らなくても学校生活に大きな支障が出ている場合に)どもりをもった子供が安心して生活できる場所を作る必要があります。

 例えば・・・、
 一定の要件を満たしたNPOなどが運営するフリースクールを国や自治体が認定し財政的にも補助をしながら、義務教育の卒業の資格がとれるようなしっかりとしたシステムを作ればいい。
そこでは勉強を教えてくれる先生の他に、臨床心理士や、精神科医、ケースワーカー、言語聴覚士などが定期的に関わり、子供の抱えている問題毎にしっかりとしたサポートを行なえるようにすれば良いですね。
 地域のおじいちゃんおばあちゃんに協力してもらっても良いと思います。同じような経験をして立ち直った先輩のサポートも必要です。
 そこで自分を取り戻しながら、しっかりと勉強していけば良いのではないでしょうか。
*他の理由から不登校になった子供にも応用できます。

 いまのおじさんおばさん世代(30歳代以上か?)がかつて経験したような「どもりによる余計な苦労」は時間の無駄であるばかりか、昔とは違う陰湿ないじめは命を落とす危険性もあるし、深刻な心の病気になると回復に長い時間がかかります。
常に現実の出来事を検証し、問題点をフィードバックしよりよい方向に変えていく。日本は相変わらず、これが苦手ですね。

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