吃音を持つ子供にとっての思春期は(再掲載一部改編:2010年5月20日)

 思春期は大変な時期です。
 青春などと言われていますが、友達関係、日々の勉強、クラブ活動、受験勉強、進路の決定など、あらゆることがダイナミックに変わる時期であるだけに、心や体に障害のない人にとっても大変な時期だと思います。

 どもりを持っている子供にとってはどうなのでしょう?
 学校生活(授業、クラブ活動、委員会活動など)はまさに話すことの連続です。
授業中には先生の質問に答えたり、指名されてテキストを音読したり、まさに、声に出してしゃべる、発表することが毎日の仕事というような、吃音者にとってはぞっとする地獄のような日々です。

 私の場合は、最初の言葉がブロックされて出ないタイプ、それもかなり神経質などもりでしたので、調子の悪いときは指名されても立ちんぼで「しゃべれない」か「わざとしゃべらない」と思われてしまう状態になったのです。
 元々の性格が引っ込み思案ならば良かったのかもしれませんが、自分の意見をはっきりと述べたい目立ちたいタイプの子供だったので、また、調子がよいときにはほとんどどもらないこともあるような、かなり調子の波の振幅が大きいどもりだったので・・・、
「言いたいことがたくさんあるのにそれが言えない」ということが大きなフラストレーションとなりました。

 また、家族がけんかばかりしていて家庭内が険悪な雰囲気であることが多いような家庭環境が背景にあり、強迫神経症に陥っていました。
*当時(70年代末~80年代前半)は、精神科にかかろうなどとは夢にも思いませんでした。精神科という言葉自体にも拒否反応がありました。そのような毎日の繰り返しに、よく耐えてきたと思います。

 「自殺」ということばを常に懐にしまっているような子供でしたが、表面的には勤めて明るく振る舞っていました。
中学・高校の頃はまだ心に柔軟性(のびしろ)があったのでしょう。我ながらよく耐えてきたと思います。
 調査資料などはありませんが、どもりのつらさに耐えきれずに自殺の道を選ぶ子供はどれくらいいるのでしょうか?
*インターネットが一般的になった今日、まれに、我が子や兄弟を吃音の悩みによる自殺で亡くした書き込みに接することがあります。

 では、思春期(小学校高学年~高校生くらい)にある、どもりで悩んでいる子供はどうすればよいのでしょうか?
また、そのような子供を持つ親はどうすればよいのでしょうか?
*40歳代になったいまでも、思春期の頃のことを書き始めると心が大きく揺さぶられます。つらい出来事がフラッシュバックします。自分にとってよほどつらい時期で、しかも、それを誰にも言えなかった時期でした。本当に、よく、自殺しなかったなと思います。

★自分でできること
 自分でもできることを書きますが、これも、今の年齢になっているからこそ言えることかもしれません。
実際に、思春期まっただ中でどもりで悩んでいる皆さんは、こんなふうには冷静に考えることができずに心がフリーズしてるかもしれませんね。
*いまの私が、少年の頃の私のところにタイムスリップしてアドバイスするつもりで書きます。

1,10歳代なんて人生始まったばかりです。若い頃にたとえ数年間のつまずきがあったとしてもたいしたことはないのです。
*でも、その頃には、なかなかわかりません。

2,「ジコチュウ」で生きましょう。
自分を責めるように生きている場合が多いので、それでちょうどよいかもしれません。

3,「家」や「親」に必要以上に気を遣うことはやめましょう。
親は先に死んじゃうので、自分のこれからの人生を最後まで責任とってくれません。
むしろ、自分が激しくどもっている本当のところを親に見せましょう。

4,自分のことは自分がいちばんわかっています。自分を冷静に分析する習慣をつけましよう。
*座禅を組むことは、自分を客観視するのには良いことと思います。小中学生ではちょっと無理かもしれませんが高校生以上だったらいろいろなお寺で行なっている「居士禅(一般の方が行なう禅)」の情報をネットで調べてみましょう。

5,どもりを持ちながらいま通っている学校に行くのが耐えられないようならば(いっそ死んでしまいたいくらいまで思い詰めているのならば)これ以上我慢せずやめるのもひとつの方法です。
卒業資格を取ったり上の学校に進むには他の方法もあります。人は苦しむために生きているのではありません。
*もちろん、親御さんの理解やバックアップが必要ですから、直接言いづらかったら誰かを介してでも自分の気持ちを伝えましょう。それと同時に、どんな方法があるのか(通信制の学校など)、情報を十分に集めましょう。

6,ひとりで良いので、自分の心の内をさらけ出せる人を確保することです。
家族がそうならばいちばん良いのですが実際のはそうでないことがほとんどです。どもりのセルフヘルプグループに参加しすれば同じ悩みを持った友人を作ることができるでしょう。
*どもりを持った小・中・高校生向けの催しもあります。

7,悩みをすべてぶつけられる「マイ精神科医、臨床心理士」、「マイ言語聴覚士」を見つけてください。
どうしたらよいか分からなければ、各県の「精神衛生センター」に問い合わせると良いと思います。

★親ができること
1,もしも子供がどもりの苦しさを訴えてきたら、傾聴しましょう。

2,親からみて子供が少しでもどもっていれば、その子は間違いなく悩んでいます。

3,子供のどもりを軽く見ないで、場合によってはその子の人生を大きく変えてしまうかもしれないくらいに考えてください。深刻にならないで真剣になってください。

4,民間療法やご近所情報などのインチキ情報に振り回されないことです。我が子のどもりを本当に心配しているならば、日本中、世界中の権威者を探すくらいの真剣さが必要です。その気持ちは子供に伝わります。

5,甘やかす必要はありません。質実剛健な家庭を!、家庭のなかは努めて明るくすがすがしくしましょう。

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吃音を持つ子供にとっての思春期は(再掲載一部改編:2010年5月20日)」への2件のフィードバック

  1. 管理人です。
    書き込みありがとうございました。
    リンクを貼っていただいたとのことで、ありがとうございます。

    どもりを持っている人でしゃべることをメインとする仕事をしているひとは結構多いですね。
    *「結果としてしゃべることをメインとする仕事に就いた」という方も多いとは思います。

    反面、どもりが重く、話すことをメインとする仕事に就けないか、ついてはみたものの、どうしても続けることができずに失意のうちにやめる(やめさせられる)人もいくらでもいることも考えないと議論が変な方にいってしまいます。
    *客観的にみて軽く見える人でも、大きく悩み人生がなかなかスムーズにいかない方もいらっしゃいます。

    私のブログでは、「頑張れば誰でも克服できる!」みたいなことは言いたくありません。
    人のこころのなかはのぞけないし、その人がどんな環境下でどんな苦労をして来たかはなかなか分かることではありませんから・・・。
    お互いに「違い」を尊重しつつ触れあうなかで、それぞれの人が何かを感じて自分に良いものだけを取り込んでいただければ良いと考えています。

    書き込みありがとうございました。

  2. 管理人さん、初めまして!

    私も小学3年生ぐらいから吃音症に悩まされてきて、今現在も進行形で悩まされております。
    その当時に比べたら症状はだいぶ改善はされましたが、今でも自分の意思とは裏腹に吃ってしまいます。

    私が自分の喋り方が”吃音症”という障害であると知ったのは、中学2年生ぐらいの事でした。
    それまでは「俺はこういう人間なんだ」と受け入れてきました。

    吃音症のことを知ってからは、自分の世界観が180度変わりました。

    「今この瞬間も私と同じ”吃音症”という障害で苦しんでいる人達がいる、それでも頑張って生きている人達がいる!」

    そう思うと自然と勇気と、力がこみ上げてきました。

    今でもたまに私が吃ると笑ったり、小馬鹿にしてきたり、白い目で見てくる人達はいらっしゃいます。
    その度に「なにくそ!!」と奮起し、負けないようにしております。

    そんな私は接客業をしております。
    辛いこともありますが、同じ分だけ楽しいこともあります。

    今ではお客様とのコミュニケーションに楽しさを見出しつつあります。

    このような素晴らしいサイトに巡り合えたことに感謝しつつ、これからも応援させていただく所存です。
    サイト運営は大変かと思われますが、頑張ってください。

    余談ですが、私もFacebookの方で『吃音友の会』というFacebookページを開設しております。
    機会があれば御覧くださいませ。(URLは当ブログのリンク欄にございます)

    ブログの方と、Facebookページの方にリンク貼らせていただきました。
    不都合がございましたら、メールにてご連絡ください。

    長文失礼致しました。

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