軽い吃音(再掲載一部改編:2006年2月10日)

 軽いどもりを持つ人は、結構、皆さんの身近にいるものです。
家族でも、同級生でも、オフィスの中にも。
 そばにいて、たまに、「つっかえてるな」と感じる程度の彼や彼女・・・
傍から見れば、ほとんど言葉の異常を感じないかもしれません。
日常生活に影響があるとも思えないでしょう。

 しかし・・・、
 彼らは「死んでしまいたい」と深刻に考えるほど、自分の言葉の問題に悩んでいるかもしれません。
これも吃音の姿です。

 なぜでしょうか?
 どもりはその始まりが最も多いとされている2~3才のころは、自分で言葉の異常を意識していません。
 しかし、そのうちに自分がどもりであることを意識しはじめます。

 それは、「自分のまわりにいる人たちにより意識させられる」といった方が良いでしょう。
 どもる度に、笑われたり注意されたり、「ゆっくりしゃべりなさい」とか「落ち着いて話しなさい」といわれることにより自分のどもりを意識し、恥ずかしさから劣等感、しゃべることへの恐怖心へとその感情が変化していきます。

 これくらいから、どもりそのものよりも、どもることへの予感や恐怖から心理的に追い込まれて、場合によっては不登校や引きこもりなど日常生活に大きな影響が出てきたり、うつ病などの深刻なこころの病気になるなど、人生を左右するような問題へと変化していきます。

 軽いどもりの場合は、第三者がみて「あの人はどもりだ!」とわかる部分が極めて少ないので、どもりそうな言葉はほかの言いやすい言葉に言い換えたりして切り抜けられますが、
その分逆に、自分のどもる部分を狭いところに追い込んでしまい、かえって深刻になり「自殺」を意識するようになってしまうこともあるのです。
*家庭内でも学校でも職場でも、まわりの人が、ほんとうはどもりである自分を、「普通にしゃべれる人」と思っているだろうことを過剰に意識してしまい、自分自身にプレッシャーをかけてしまい、結果としてさらに重いどもりにしてしまうのです。

 かつて民間のどもり矯正所で一緒だったある主婦が、自分の名前だけを言うのが苦手で、そのほかは一切どもらずご主人も気がつかないくらいの軽かったのですが、PTAなどで自己紹介しなければならないときなどに「死んでしまいたい」と考えてしまう、などということを聞いたことがあります。

 どもりの一断片を紹介しました。

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