吃音者が日常生活のコミュニケーションを少しでも円滑にするために、また、希望する仕事に就くために、ことばの流暢性を維持し高める工夫をすることと、希望通りにいかないときに諦めて別の生き方見つけること (加筆再編集:初掲載2010年5月18日~)その2

 前回(2013年2月16日)は緊急対応のところで終わりました。
今回は、「ことばの流暢性を高めること」について書きます。

 以下に列挙した、「注意しなければならないこと」も踏まえながら書いていきます。
★「どもりにこだわらないこころ、考え方」と、「思いっきりこだわってよい」という相反する心の動きを自分の中で認めてあげること。
★現実(どもりの重さや症状の現状と、家族の精神的・経済的バックアップの状況)を踏まえた上で、できるだけ自分の希望する人生を歩んでいくには?
★「社会に適応するためにいろいろと努力するという考え方生き方」を受け入れて動いていくことができるか?
*「適応する」ということに批判的な考え方を持つ方がいらっしゃいます。
★「自分にとってギリギリの人生を生きていくか」「楽な人生を指向するか」?
★こころを病まないように注意しながら生きていく方法
★吃音仲間の大切さと、グループのなかの人間関係で傷つかないようにすること

 今回も「比較的軽いどもりを持っている場合」について書いています。
ここで言う比較的軽いどもりとは・・・
(前回の書き込みより)**************
★日常会話における基本的な意思疎通に大きな障害が生ずるまでには至らない。買いたいものを注文でき、食べたいものを言える(どもりながらでも結果的に目的が達成できる)
★症状に波がある。自分ではほとんどどもっていないと感じられるほどに軽くなることが定期的にある。
★授業中の発表や、面接を受けたり電話をかけるときに、自分の名前や会社名その他の決まり文句を言うのに数秒から数十秒にわたり(必ず)激しくどもる、(最初のことばが出てこないか言葉を大きく繰り返す)ほどではない、

 なぜ、今回、「比較的軽い」にこだわるかというと・・・、
何気ない日常会話においても常に激しくどもるような重い吃音をもっているケースに同じ考え方(言葉の流暢性を高める努力をする)をすることは、かえってその人のこころを追い込んでしまうと思うからです。
 こう考えること自体吃音者の差別化ととらえられてしまうかもしれませんが、それは私の本意ではありません。
あくまでも、今回のような設定状況においてプラクティカルに考えたいということで読んでいただければと思います。
************************

 さて、本題に入ります。
★どもりを持っている人が日常生活レベルでのことばの流暢性を高めたいと思ったり、
★希望する(就きたい)仕事の内容が、人と話したり交渉することがメインになる場合、
★どもることで職場の同僚に迷惑をかけたり仕事の流れに支障を来してしまい、その職場に居づらくなったり、(事実上の)リストラをされないようにするために、いま持っていることばの流暢性を最低限維持したり、言葉の調子の波をできるだけ小さくするために
 もいろいろと工夫していく必要があります。

 それにはまず、「どもることを自分のなかで受け入れて、どもりながらでも伝えるべきことは伝えていく」という気持ちをしっかりと持つ、ということを考えます。
そのためには・・・、どもりながらでも自分の意思を言葉で伝えていくことを訓練する(ということは人の前でどもることに慣れる)ことが必要です。
*「これからはそのようにしよう!」という決意だけではどうにもなりません。

 そこで・・・、例えば、
 家族の前で定期的に、「どもり治しの練習をする」と言って、雑誌の記事や新聞の記事の一部を大きな声でゆっくりと読んでみる方法があります。
その際に、いわゆる「引き延ばし法」(のようなもの)を使い、最初の音を長く引くまたは全体的に音を引く方法で、家族の前であえて練習をしてみるのです。
*家族関係にもよりますが、吃音者本人にとってはかなり敷居が高いことだと思います。

(第1音を引いてみた例)
例文:安倍首相はオバマ大統領との会談のために訪米します。
(練習のしかた)
あーべしゅしょうは、@おーばま@だーいとうりょうとの@かーいだんの@たーめに@ほーうべい@しーます。
*@はブレスの(息を吸う)位置です。ここでは意識して息を大きく吸います。
*音を引くところでは、1秒程度は音を引きましょう(結構長いので明らかにヘンな話し方となります)

 これは、昔から民間のどもり矯正所などで伝統的に行なわれてきたことです。これを忠実に実行すればほとんどのどもりはその場で「治ります?」。
しかし、「これでほんとうに治るものではない」ことはおわかりのことと思います。「こんなヘンな言い方で話すくらいだったら、どもったままの方が良い!」ということになりますね。

 この方法は家族に「私はどもりで困っている」ということを知らしめる効果があります。
本人にとってはとても恥ずかしいことなので、(最初はかなりの心理的な抵抗があるはずです)、自分がどもること受け入れて、どもりに対する周囲の反応に慣れる効果もあります。

 けがをしたり、病気になったときにリハビリをすることがありますが、リハビリ中の本人に向かって家族や友人が、「リハビリをするな!」という人はいませんね。
それと同じで、「私はどもり治しのリハビリをしているんだ!」といって堂々とやれば良いでしょう。
*早口気味の方などにとっては実際にどもり軽減の効果もあるかもしれません。

長くなりそうなので次回に続きます。
*ことばの流暢性を維持・向上させるための具体策・ヒントを書いていく予定です。

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