「いま吃音で悩んでいることの重さ」(再掲載一部改編:2010年12月27日)、「初期のパニックから脱したら」(再掲載一部改編:2011年1月3日)

 「いま悩んでいる吃音者」とは、年齢も性別も置かれている立場も様々ですが、「いま」どもることで人生に大きな支障が出ている人のことです。

○、いま悩んでいることの重さ
 いま悩んでいるとは・・・
★どもるために仕事をクビになりそうである。
★どもるために就職がなかなか決まらずに家の中でも居場所がない。
★どもるために学校でいじめられている、
 など、緊急事態にある人です。

 そんな方に、哲学的な話をしたところで、かえっていやがられるか、聞いたふりをしていて早々に立ち去ってしまうか、どちらかでしょう。
いまの目の前にある「緊急事態」をなんとかしたいのですから・・・

 仕事で追い詰められているのならば、うつ病になったり、さらに追い詰められて自殺を考えたりする前に、何でも話せる人(親友)がいればその人に話を聞いてもらいましょう。
 親友がいなかったら、いや、いたとしても同時進行で、精神科医や臨床心理士に助けを求めることが必要です。

 次に、精神科医のアドバイスを受けながら仕事を休職する必要があるかも知れません。(場合によっては緊急避難的にやめる必要があるかも知れません)
 以前でしたら「その前にちょっと考えて」「軽はずみな行動はよしましょう」などと必ず言ったところですが、いまはそんな社会状況ではありません。
悩みが高じて自殺してしまっては、後から考えることはできませんから・・・
 パニックに落ちいっているときには、「柔軟な思考」はできないものです。とにかく、ひとりにならないことです。

 少しし落ち着いてきたら、思いっきり柔軟な思考をすることです。まずは、自分中心に考えて、どんな生き方が生きやすいのか考えることです。
職業も住む場所も、友人関係も、いままでの枠にとらわれずに、柔軟に考えましょう。(だっていままでの生き方で追い詰められてしまったのですから・・・)
 こんな時に役に立つのが、やはり利害関係のない第三者である精神科医や臨床心理士ですね。薬だけ出すようなインチキ医者ではなくて、時間をかけてカウンセリングをしてくれるところを探しましょう。

 だいぶ落ち着いてきたら次にどうするか?次に書いてみたく思います。

**************

 続けます。
 「どもりのために家庭内で居場所がなかったり、学校でいじめられていたり、また、職場で追い詰められていて心がパニックになったらどうするか?」が前回のテーマでした。

 今回は、「とりあえずの緊急事態から脱したら次はどうするか?」について書いてみます。 人生の再構築です。

★自分の身近にいる人(家族、友達、同僚)に、どもることでどれほど苦労しているか苦しんでいるかを伝える努力をする(伝える方法を模索する)。

★努めて金銭的・時間的余裕を作りだして精神的余裕を作り、これからの生き方を再構築するためにしっかりと考えることができるようにする。

★子供に場合は、あらゆる方法を使い、親に「自分が以いかにどもりで困っているか、追い詰められているか」をわかってもらう。しかし現実には、いちばんの理解者であるべき家族がどもりの苦しみを理解してくれないことが多いのです。
 なぜかというと、家族の前ではできるだけどもるまいとするし、どもるところを隠そうとするからです。または、家の状態が、自分のどもりの悩みを聞いてもらうどころではない場合も多いでしょう。
 それでも、あきらめずに、あらゆる方法をつかって自分が悩んでいること伝えましょう。

★自分のどもりの重さ(症状の重さ、精神的な重さ、自分がおかれている精神的経済的環境の困難さ)をできるだけ客観的に把握することに努めましょう。
 自分がどれほどのどもりなのか客観的に聞いたことや見たことはありますか?ぜひ、自分のどもっている様子を録音や録画をして、見てみてください。なかなか勇気は出ませんが、ぜひチャレンジしてください。
 自分で思っていたよりもどもってない場合もあれば、予想以上にどもりが重いことに気づくかもしれません。
 さらに、自分が家庭内で、学校で、職場で、どんな環境におかれているかもできるだけ客観的に分析してみることです。
 セルフヘルプグループに参加することも自分を客観的に眺めるための助けになるでしょう。
 以上のようなことを行なっていけば、自分のどもりをいろいろな角度から眺められるようになり、今後どのように生きていくべきか考える際の助けになります。

★自分のしたいこと(進学、就職の希望について、これからどんな生き方をしたいか、など)をもう一度白紙から考えてみる。
 その際に、どもっていることが、どれくらい支障になるかもプラクティカルに(現実的に)考えてみることです。

★自分の身近にサポートしてくれる施設(公的施設、私的施設)がどれくらいあるか詳しく調べてみる。
 どもりで悩んでいる自分を心の面でサポートしてくれる人や施設があるかどうか(公的サポート施設や公立私立病院など、言語聴覚士、精神科医、臨床心理士)
 身近にどもりのセルフヘルプグループがあり、そこは通いやすいような雰囲気か?(年齢構成、考え方が偏っていないか?)

 このあたりからはじめてみてはいかがでしょうか?

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