吃音:自分(達)で工夫して(ことばの流暢性の向上を目指して)言語訓練などをすること(その2) 気の合う仲間でトライする

前回からの続きです。

*高校生以上をターゲットとして書きます。
*書き始めるにあたって、いつも書いていることですが、どもりの重さや症状の違いについて書いておきます。ひとことで「どもり」といっても重さや症状は実に様々です。日常生活にはほとんど影響のないごく軽いものから、人生に大きな悪影響を与える重いものまであります。第三者から見てそれほど重くないと思われるどもりを持っている場合でも吃音者本人は自殺を考えるほど悩んでいる場合すらあります。
また、それぞれのどもりを自分としてどのようにとらえるかは本人次第であり、ある考え方を押しつけられるべきものではありません。これが大前提です。

さて今回は・・・このようなことについて考えていきます。
★話すべきことば(特に最初のことば)がなかなか出てこない、また、どもり特有の同じ音を繰り返すような(ぼぼぼくは、すすすずきです など)症状を言語訓練や心理カウンセリング、また、仲間同志のふれあいにより、緩和を目指します。

★どもることでまわりの人に笑われたりしているうちに、次に発することばも、またどもって笑われるのではないかと思うようになり、ことばを発することが怖くなって、さらに日常生活全般にまで悪影響が出ることはまれなことではありません。
悩みが高じてうつ状態からうつ病になってしまうとたいへんです。こころの病気は治るまでに時間がかかります。(実際には、なかなかすっきりとは治りません)
そうならないために、早めに精神科医や臨床心理士による適切な治療を受ける必要があります。
*どもっている本人だけではなく家族もカウンセリングを受けるべきです。特に高校生くらいまでは、(どもることに無関心、または、理解のない、さらにはどもりくらいで悩んでいるなんて甘いなどと批判されるような)家庭環境で育つこどもは、どもりが治るどころか、その環境が維持・悪化させる要因となってしまいます。

どもりを軽くしようと努力しても、その結果はそれぞれの人ごとに違ってくるでしょう。
ことばの流暢性を向上させようとすることは他の人との競争ではありませんので、自分のペースで自分の人生に合わせてトライしていけば良いと思います。
*いまの吃音の重さや症状、おかれている精神的・経済的環境によっても方法やペースが大きく変わってくるはずです。

まずは自分のほんとうの気持ちの確認から・・・

★いままでの人生で、どもりのためにどれほど、生きたい(生きられたはずの)人生を無理やりに変えられてしまったのかという「人生のやり残し感」や「どもりに人生をふみにじられてしまったことへの恨み」のようなものを隠さずに気持ちの表面に出してみましょう。
思わず大声を出して泣き出しても良いと思います。
なんとも言えない怒りが吹き出してきたら、(自宅の!)ふすまくらいは破っても良いのではないでしょうか? 自分のほんとうのこころを表に出してみます。

★自分は、これからどんな人生を送りたいのか?
「どもりだから○○はできない」という自己規制は外して考えてみてください。
*どんなに自分なりに努力しても「できないことはできない」という結果がちゃんと出てきますので安心してください。

*世間体をどれくらい気にするかにもよりますが、年齢に関係なく、覚悟さえあれば、人生はかなりのレベルでリセットが効くと思います。(日本人は世間体を超越するのが不得意なようです。)

*いまの日本は政治も経済も世の中はめちゃくちゃなとんでもないことになっていますので、これからやり直そう、リセットしてやり直そうという方にはむしろ良い時代かも知れません。
*ご近所、親戚、友人関係・・・人生でトラブったり、行き詰まっている方は案外多いです。苦しいのはあなただけではありません。(人は都合の悪いことは隠しますので目立たないだけです。)

話しが脱線しはじめたので本題に入ります

★お互いに信頼できる少人数のグループはできましたか?
前回も書きましたが、グループはできれば同じくらいの年齢で同じような境遇の人の集まりが良いです。

★グループ内でルールを決める
例えば、「しつこく自分の意見を押しつけないことなど、言われたらこころが傷ついてしまうようなことは言わないようにする」など、事前に決めておくと良いです。

★スーパーバイザーがいればなお良い
精神科医、臨床心理士、言語聴覚士など、協力してもらえる方がいれば、たまに、集まりに参加してもらい彼らなりの意見を言ってもらえるとグループ活動にに深みが出ると思います。(最初から吃音に精通している必要はありません。むしろよく知らない方のほうが、違う視点からのアドバイスが期待できます。)
*「吃音者OB」に頼むのはやめた方が良いでしょう。彼らの意見を聞きたかったら、たまに既存のセルフヘルプグループに参加すれば良いと思います。

★グループで公民館などに部屋を借りる
地域の公民館は低料金で部屋を借りられます。同じ場所を定期的に借りられればなお良いです。
「吃音を治す練習」という「福祉目的」で借りるという大義名分がありますので優先順位も高まるかも知れません。公民館の他に福祉系の施設も借りられるかも・・・
公民館のある自治体のWebぺージに宣伝を載せてもらえるかも知れませんね。

★グループで公民館などの部屋を借りてサイコドラマを行い、どもることに慣れることからはじめる
公民館の部屋は、学校の教室にも、会社のオフィスにも会議室にも、就職の面接会場にも化けることができます。机やいすをそれらしく並べて、簡単なシナリオをいくつか作って全員参加で行ってください。
映画監督のようなドラマの進行を管理する人を決めて、いろいろな場面でドラマを中断して、「この状況下では私はこうして切り抜けた、このように思うことで自分のこころを守った」などをざっくばらんに話し合ったり、または、具体的なしゃべり方のテクニックなどを話し合うことも良いでしょう。
ことばで失敗してこころが傷ついたときのこころの修復の仕方などをお互いに話し合うことはとても良い癒やしになると思います。

★お互いの家に電話をかけ合う電話練習

公民館の部屋だけが練習の場所ではありません。吃音の重さにもよりますが、まずはお互いの携帯に電話をかけることからはじめて、次にそれぞれの家に電話をかけ合います。本人以外の家族が出る場合もありますので良い練習となるでしょう。
うまくしゃべると言うよりも、最初はどもりながらでも言いたいことを伝えるというスタンスではじめれば良いでしょう。様々な「技法」も思いきって使ってみてください。
*要は、自己肯定感をどうやって育てていくかです。
*家族にはこういう練習をするので、どもっている人から電話がかかってきても驚かずに最後まで聞いてほしいと頼んでおきましょう。

★企業に電話をかけて商品やサービスなどについて質問する
借りた部屋でグループの皆で行う場合は、スマホなどを固定電話のように使うことができるグッズが発売されていますので、これを使うと緊張感が増して良いでしょう。
新聞や雑誌などに載っている大手企業の宣伝広告や宣伝記事(例えば、家電やパソコン、自動車、生命保険や医療保険)には問い合わせの電話番号が載っています。そこに電話して商品について質問するのも良い練習となります。
まずは会社の大代表にかけて、担当部課を教えてもらい次々とかけていく・・・という方法ならば、さらに練習効果UPです。

★街なかに出て道を聞いたり、デパートやスーパーで商品について質問する
グループが2~3人ならば全員で、多い場合は2~3人毎にグループに分けて外に出ます。
歩いている人に道を聞く練習をします。そのときにはことばの流暢性を高めるような各種の技法を試してみてください。自分に合ったものが見つかるかも知れません。
同じように、デパートや大手のスーパーで商品の場所を聞いたりすることも良いでしょう。

以上のようなことを行ったらやりっ放しにしないで、話し合う時間を持つと良いですね。
録音や録画ができれば、それを元に検討し合います。

これらのことは、昔から行われているはずです。
お互いに信頼できる比較的少人数のグループでワイワイガヤガヤやりながら進めていくと良いと思います。

*中途半端な終わり方になってしまいました。もう一回まとめを書くかも知れません。

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