吃音:「学卒後は皆、サラリーマンへ」という考え方は・・・(再掲載一部改編:2008年10月)

どもりを持っている子供は大変な苦労をしながらも小・中学校、高校、(大学・専門学校)と進むことができますが、問題は学校を卒業してからです。
(小学校から専門学校や大学までの学生時代が楽といっているのではありません。子供の頃のどもりは成長途上にある不安定な心をかき乱し頑張ろうとするこころを萎えさせます。学校では陰湿ないじめによる自殺事件が絶えずあり、どもりを理由にいじめを受けて深刻な状態になっている人も多いはずです。学校や教育委員会の劣化も深刻です。また、どもりを理由に引きこもりになっている方も相当数いるのでしょうが、そのような統計などあるはずもなく、家族も我が家の恥として隠すことが多いと思われるので実態は完全に闇の中です。)

学校の卒業が近づいてきて「いざ就職」というところで、今までに経験したことのない大きな壁にぶつかることが多いのです。
(このあたりも、学校に在学中「大学ならば2年くらいから」から就職の準備を始めないと厳しいという現実があり、さらに厳しくなっているのが現実です。)

さて、「就職=会社に入る」と考えるのが平均的な日本人ですが、テレビの報道番組やドキュメンタリーを見ていると、都市部ではなくて農・漁村でさえも、子供に は今の仕事(農業・漁業)を継がせずに会社勤めにしたい、という意見が多く聞かれます。 その背景にある農林水産業の事情は別の機会に譲るとして・・・
今回は、どもりをもった人はどもりでない人以上に、必ずしも「就職=就社」にこだわる必要がないのではないか、という観点で書いてみます。
(というよりも、会社勤めにこだわってみても、かつてのような安定はもはや望めない世の中になっているという現実を踏まえて・・・)、

90年代初頭のバブル崩壊後の就職状況は劇的に変化しました。
現在の厳しい経済状況下では、たとえ好景気といわれていても、それは見せかけの もので、80年代くらいまでの日本のように、大学や専門学校を出てまじめに働いていれば、定年まで働けて大衆車くらいは買えるくらいの給料がもらえるような それなりに安定した会社に入れる、というのは幻想になってしまったことは皆さんも身にしみて感じておられると思います。

私が大卒後就職できず(せず)に、どもりによる引きこもりを経てハローワークで仕事を探し、約2年遅れで営業職として小さな会社に就職し、その後大手のメーカーに転職したとき(80年代末~90年代はじめ頃)のことですが、
いざ職場に入ってみると(コネで入ってきた社員)の多さに驚き力が抜けました。
「どもりでもないのに自分で就職もできないのか?(笑)」とあきれたものですが、コネで入った人からすれば少しでも大きな安定した会社に入りたいという心理だったのでしょう。
*いまではさらに安定志向になっているでしょう。

しかし、今では、どんなに大きな会社に就職できたとしても、会社自体はともかく、社員個人のレベルで考えれば定年まで安心して働ける環境は約束されていませんね。

前置きが長くなってしまいましたが、
(ある程度以上の重さの)どもりをもった人が、無理をして(コネを使ってまで)会社に入っても、そこにあるのは会社間や社員間の生き残りをかけての生存競争です。

電話をかけるくらいでドキドキハラハラしていたら精神的に持つものではありませんし、それだけで疲れ果ててしまうでしょう。

とことんがんばった末に、鬱病になり電車に飛び込んでしまったでは洒落にもなりませんね。
(そうは言うけれども私はどもりとことん闘うぞ、チャレンジしてやる、という方は果敢にチャレンジしていけば良いでしょう。私もそうでしたから。そのまま順調にいけば良いし、大ききつまずいたとしてもそれなりに学ぶことはあります、が、いまではそういう生き方はあまりにもリスキーです。)

今の経済状況や世の中の動きを見ていると、世の中が80年代までの就職のかたちに戻ることはまずないでしょうから、どもりをもっている方は、思春期くらいの年齢になってきたら・・・・・・・
自分のどもりの状況(どもりの重さや症状、どもりに耐える精神的な力)や、家庭環境(経済的・精神的環境、自分が家族を支える必要があるかどうかなど)、自分の学力・能力、そして何よりも自分の意志はどうか、ということを考 えながら、

「自分は将来どういう仕事をして生きていくか」ということを常に意識しながら生きていく必要があると思います。
子供自身で考えたりできることは限られて いますから、先生、サポートしている専門家、そして親御さんにもうまくサポートしていただきたいと思います。

おとなになってから立ち直れないくらいに大きく人生を脱線しないためには良き相談相手が必要です。
親御さんや友達も必要ですが、それ以外の第3者、親しく何でも話せる長くつきあっていけるような精神科医やカウンセラー、言語聴覚士などを是非見つけておいてください。これからの人生にきっと役に立ちます。

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