吃音:小さなセルフヘルプグループを作ってみる

今回は、プチセルフヘルプグループを作ってみるという内容です。

病気によるものや事故等で脳に障害が生じて「どもりのような症状」が出ている、つまり原因が特定できる場合は別として、いわゆる「どもり(吃音)」の本格的な研究は欧米、主にアメリカで20世紀の前半から行われてきました。
いくつかの仮説がたてられましたが決定的なものがありません。未だに原因がわからないのです。

日本では欧米と比べて、特にどもりに対する医学的な研究が行われていないようです。(アメリカは国の成り立ちから考えても多くの国から人が集まってできている国家であり、コミュニケーション(障害)関係、言語病理学の学問研究が盛んです。一方、日本では医学研究の対象外のようです。医学部の教授でどもり研究・治療の権威なんて聞いたことがありません。)
日本では大学の研究者といっても、多くは教育関係に由来する特に障害児教育などの領域の先生方のようで、少数の研究者や先生方が少ない予算でご苦労されているとは思いますが、残念ながら、本当に悩んでいる自分の世界に引きこもりがちな市井の吃音者に、先生方との接点がほとんどないことが大きな問題です。

さて、
どもりで悩んでいる思春期以降の方が気軽に相談に行けて日常的に通うことができるような、どもりに対応できるような専門家(心理的なバックアップ、言語訓練など)のいる病院や施設が、日本の各地(皆さんの身近)の街なかにあるでしょうか?

私の場合は80年代前半、19歳の春でしたが、悩みに悩んでこのままだとおかしくなってしまう!と自分で判断し、わらを持つかむ思いで都内の精神科医にかかりました。が、いまはどうなのでしょうか?

このごろ、日本でも大病院には総合診療科ができるようになってきました。
どこにかかってよいかわからないような患者が行けるようになってきましたが、どもりはどうなのでしょうか?

このようにいろいろと考えていくと、
私がどもりで精神的にも追い詰められて、どこに相談に行くべきか悩んだ80年代と今とを比較しても、ほとんど変化がないように思います。

そこで窮余の策ですが、2012年のいまでも仲間内でセルフヘルプグループを作り活動するくらいしかないのではないでしょうか?

○、セルフヘルプグループのメンバーは比較的少人数で問題点や目標が同じようなこと必要です。(まずは、同じくらいの症状、重さ、境遇の仲間で)
いまでは、ネットを使えばどもりをもっていて同じような境遇で悩んでいる人たちにメッセージを送ることは簡単なことです。
どもりをもって悩んで引きこもりがちな方はネットにふれる時間が多くなるのでなおさらです。

とりあえずセルフグループに参加して、その中で気の合う仲間を見つけて新しくグループ結成という二度手間をふまなくてもようという便利な時代になりました。

そのときには、できれば・・・とくに最初のうちは、
同じくらいの「どもりの重さや症状」を持っていて年齢も近い、そして悩んでいる内容も近い(たとえば学校を出ても就職できないなど)仲間で結成するとよい結果が出やすいと思います。
そのうえで、というか同時並行的に、違う立場の方(重さの違う、年齢が違う、境遇が違う)とも交流を図りながら、自分たちの独りよがりにならないように自分達の立ち位置を確認しながら謙虚さを失わないように活動していくべきです。

○、現実的な方向性で!
これも、そのグループの構成メンバーがどんな人たちかによって違います。
比較的軽いどもりの人たちでしたら、たとえば就職に向けて心理劇などを使いことばの流ちょう性を高めたり、街中に出て言葉を使いお互いに評価し合うこともよいです。いましている仕事に支障がでないように予防的に流ちょう性を保つためのアプローチも必要です。

一方、重い方達のグループでしたら、ただ流ちょう性を求めるという方向性では良い方向に進むどころか心理的に追い込んでしまうだけになりかねません。どもりをもちながら自分らしい人生を開拓していけるようなアプローチが第一に必要なのではないでしょうか?(逆に言えば、そういう考え方を比較的軽い人たちに当てはめようとしても無理が生じます。)

そして、いちばんの問題点かもしれませんが、そのどちらともいえない境界線上にいるくらいの吃音者がかなり多いので、この方達の取り組みがいちばん難しいかと思います。

いまではそんなことはないと思いますが、
かつては教条主義的に結果平等を求めるような時代があったように聞きます。(本当か嘘かわかりませんが、運動会のかけっこで手をつないでゴールするような・・・)、

人はそれぞれ違ってあたりまえです。
イケメンもいれば、そうでない人、お金持ちの家に生まれる人、貧乏人の家に生まれる人・・・、生まれながらの才能に恵まれる人、そうでない人、生まれながらに障害をもっている人、同じ環境、素質に生まれても人一倍努力する人とそうでない人・・・・
ですから、いまの自分の立ち位置から、自分(達)でなにができるか進めていけば良いことのように思います。

○、トライしても、自分達なりの良い結果がでない場合は・・・
方向性を変えていきましょう。失敗でもなくもちろん負けでもありません。
しかし、ただがむしゃらにというのはあまりにも危険です。心の専門家、言葉の専門家など(悩んでいる吃音者からすれば頼りないかもしれませんが)、公的な制度などもよく調べて上手に利用して、自分達に良いように危機管理を行いましょう。

○、自分達がいましていることを上手に(相手にわかるように)情報発信します。
いまではインターネットという良い媒体があるので、世界に向けて自分達の取り組みを発信していきましょう。そうすれば少しずつでも世の中がついてきてくれます。

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