子供の吃音は親の責任か?(再掲載:2005年9月)

 こちらは直接の被災地ではないのですが、毎日のように緊急地震速報が鳴り、それなりに強い地震が来る身としては、なかなか、落ち着いて新しい文章を書き込む気にはなれません。
 古い文章で申し訳ありませんが、新学期のいまに必要と思い書きました。
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 どもりが脳の機能障害によって起こると仮定して、その素質を持っている子供が実際にどもりはじめるためには外界からの何らかの働きかけ(きっかけ)が必要だとしたら、

 たとえば、家庭内の問題で子供の前でお父さんとお母さんがいつもケンカしている、お父さんが酒を飲んでは家族に暴力を振るう、
 また、通っている幼稚園や小学校でいじめられている、などがきっかけでどもりが始まったのかもしれません。

 子供がどもりはじめた時期のことを考えてみても、本人に大きなストレスがかかるような出来事がない場合でもどもり出した場合には、吃音がその素質さえあれば、家庭環境や社会環境に影響されずに、ある時期になればどもりはじめることが考えられます。

また、
ある吃音の素質を持った子供は、少しのストレスでも吃音が発症し、
別の子供は、その素質はあってもストレスに耐える力が大きく、一生、発症しないで(どもりにならないで)終わる、ということも考えられます。

 吃音が治癒し、または、大幅に軽減されるかということも、器質的な障害の程度に依存しているとしたら、これもまた対応が大きく変わるべきです。

 私の素人考えはこれくらいにしておいて、
 アメリカにおいては20世紀の中ごろ(前半)から、各大学において本格的な研究がなされていて膨大なデータが取られました。
 そして、いろいろな仮説のもとに積極的な研究が進められたのですが、いまだに、はっきりと「これだ」という原因も、「これで治る」という治療法もみつかっていません。
 現在、日本においても(地味ながら)いくつかの大学や研究機関で、さまざまな方向から吃音の研究が進められています。インターネットで検索すれば複数以上の大学や教授の名前が見つかります。
 もしも、私が吃音児を子供に持つ身ならば(少しでも吃音軽減のヒントを得るために)できる限り専門書を読み漁り、全国の吃音研究者(きちんとした!)を訪ね歩くことでしょう。

(重い)どもりは、子供にとってそれほど負担の大きい障害ですし、思春期以降の生活に大きな影を落とし、将来の職業選択まで大きな悪い影響を及ぼします。
 親御さんは、表面的には楽観的に構えることが必要でしょうが、なかなか治らない場合を念頭に、できる限りの対策を講じることが、危機管理、として必要と考えます。

 吃音を思春期以降に持ち越した場合は、これはもう、親の対応というよりも、本人の責任となり、本人のチャレンジ精神や人間的な強さ・打たれ強さ、柔軟性により乗り越えていくしかないでしょう。
 こういうふうにしか書けないことは、どもりで大変な苦労をしてきた自分としてとても悔しいことですが、多くの吃音者が吃音を乗り越えて社会人として大成していることも事実ですので頑張って欲しいものです。

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子供の吃音は親の責任か?(再掲載:2005年9月)」への3件のフィードバック

  1. 管理人様こんにちは。
    とても参考になるアドバイスを頂き、どれも「なるほど!」と思えるものばかりで、本当にありがたいです。
    このアドバイスを、今後彼と一緒に生かして行きたいと思います。
    ありがとうございました!

  2. 書き込みありがとうございます。良い方向に進んでいるようですね。
    仕事の内容で自信を持つことが、結果として吃音の症状そのものにもかなり良い影響を与えると思います。
    (吃音には波があり、絶好調と思っていた翌日にいきなり絶不調になることがありますので、そのあたりを覚えておいてください。)

    挨拶にしても、自分なりの言いやすい言い方を工夫するよいと思います。
    たとえば面と向かって言う場合ですが、「こんにちは」の「こ」が出にくい場合ならば「・・んにちは」と頭をさげながら言えば、聞く方は「こんにちは」と聞くでしょう。
    電話の場合は、たいていの吃音者が苦手な名前や会社名を言う前に、自分なりの言いやすい言葉をつけてから言う方法もあります。
    電話は直接言う場合よりも難易度が高いと思われますので、ざっくばらんに話し合って、社内で電話を取るルールなどを決めておくとよいと思います。仕事の内容に影響が出ない電話(たとえば、備品の注文、お弁当の注文など)から徐々にかけるようにしてみてはいかがでしょうか。

  3. お世話になっています。
    その後、うちの会社に入社したH君も、お陰様で頑張っています。
    日常の挨拶では、最初の言葉がつまって辛い表情になる為「笑顔を向けて頷いてくれるだけでも、心が充分伝わるよ」と言った所「これからは表情を最優先にがんばりたいと思います」と柔軟に受けとめてくれました。
    (でも諦めずに一生懸命話そうとしています)
    既に周りからは、技術面で期待もされ始め、彼の穏やかな雰囲気も好感が持たれています。
    ありがたいスタートが切れたと思っています。
    まずはご報告まで。

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