吃音者が自己肯定感を取り戻すこと(2008年6月、10月、一部改編)

 どもりを持った人は、「自己肯定感が少ない」と言われます。

 小さな頃からどもりはじめた場合は(2~3歳からどもりはじめることが多い)、小学校の頃から強烈な劣等感を持っている人がいます。

 笑い話にもなりませんが、幼稚園の頃より強烈な劣等感から「自殺」を強く意識していたという若い女性に会った時にはちょっと驚きました。

 私の場合は小学校3年くらいから自分のどもりをはっきりと自覚し、「恥ずかしいもの」「なるべくどもらないように話さなければいけない」「大人になれば自然に治る」・・・・というような感情や考えを持っていました。
 (持っていました、というよりは持たされていました、と言った方が正確です。)

 どもりの人がどれくらい劣等感を持っているか、自己肯定感が少ないか、というのは、
「どもりの絶対的な重さ」、「育った家庭環境(親が理解があったか)」、「学校の先生が理解がありサポートしてくれたか」、などというように、「どもりの症状そのもの」に、「本人を取り囲む環境」がプラスされてできているものと思われます。

  どもりの人が小さな頃より(悪い意味で)自分の心の中に育ててきた劣等感がプラスされたどもりというのに対応する言語聴覚士もたいへんだと思います。
 特に「成人のどもり」にはほとんど対応できていないのが現状でしょう。

 いま、日本では、「うつ病」がたいへん大きな問題となっています。
新聞やテレビで言われているように、「精神科医にかかれば治る」などという簡単なものではなくて、現実には何年たっても同じような症状に悩んでいる方が多くいらっしゃいます。
 背景のひとつには、精神科の診療がゆっくり話すことができないようなスピード診療で薬のみに頼るパターンが圧倒的に多い、ということがあるからでしょう。(10年ほど前から、NHKなどでも何度も特集番組ができていますが一向に改善される様子はありませんね)

 患者本人や、それ以上に家族の希望もあり(主に経済的な問題から)以前の職場に復帰することを目指しますが、結局は会社を辞めるというケースが多いのが現状です。

 なぜならば、うつの背景が職場内でリストラされるではないかという恐怖心によるものだったり、リストラが一段落し社員が減った職場でのハードな仕事に耐えかねて、などの「仕事由来」が多いので、
 本当は、うつの急な症状が落ち着いてから「仕事を変えるくらいの根本的な生き方の変更」が必要とされているのに、そこまでなかなか踏み切れないうちにかえって症状は悪化し、結局、会社も辞めざるを得ないという最悪のパターンが多いのです。

 どもりの場合も、この「うつ」のケースと似ている場合が多いようです。
 たとえば、ある程度以上の重い吃音を持つ子供にとって学校は地獄です。なにしろ、一日中教室にいて同じメンバーのなかでどもっている自分を披露し続けることの繰り返しなのですから・・・・・自己肯定感を・・・と言っても無理な話ですね。自信を失うために登校しているようなものです。

 私の場合、今、冷静に考えてみればですが、・・・・・・・
無理をしてまで普通の学校(高校)には通わずに、フリースクールか予備校などで自習体制で勉強した方が受験的にも心の問題においても遙かに良かったと思っています。

 就職について考えてみても、自己肯定感を高めていけるような職業に就かないと、つまり、「どこかで自分が認められている、役に立っている」と感じられるような仕事に就かないと、自己肯定感がより低くなり、さらに生きにくくなります。
 就いた仕事や入った会社が一般的に言う有名会社かどうか?ということではないのです。

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