吃音と職業、現実を踏まえた議論をすることの重要性

 なんとか学生時代を過ごした吃音者がぶつかる大きな壁、「就職」

 ほんとうは「就業」という考え方でいけば、仕事には農業・漁業・林業その他、しゃべることをメインとしない仕事はいくらでもあり、ことさらに「どもりであることだけ」で苦しむことはないのに、バブル崩壊とこの大不況でとっくに安定職ではなくなった「サラリーマン」に、未だに多くの人がなりたがっている日本ではあります。

 先日TV番組で大きく取り上げられていましたが、地方病院の窮状を救うべく立ち上がったおじいさんの医者の中に神山五郎氏がいらっしゃいました。
 神山氏と言えば、言友会の草創期に指導的な役割を果たされたと本で読んだことがあります。(私は言友会とは接点がありませんのであくまでも本で読んだだけです。)
 彼は80歳代半ばであるにもかかわらず矍鑠としていて、上野にも個人クリニックを開いておられます。

 その「e習慣クリニック上野」のHPのなかにこういう一文があります。(吃音外来のなかからの抜粋です。)
「今や、 IT時代、グローバル化時代そして総サラリーマン化時代(学生が社会人になる場合、昔は自営の農業・職人・商人ETCの道も沢山あった)、こんな時代、サラリーマンは様々な能力評価(コミュニカーション術も含む)にさらされています。 メール時代とも言われていますが、一方では、益々マニュアル化された「face to face のコミュニケション術」が求められているようです。 これが吃音者にとってはストレスの元になって、やがて人によってはうつ症状になる傾向もあります。」

 私の下手な文章よりも神山先生の一文が的確に、今の「どもりと仕事の関係」を表現しています。

 どんな仕事に就くか、就いたかによって、吃音の症状が落ち着くか、または、かえって悪化するか、の大きな分かれ目になるような気がします。(引きこもって仕事に就かないということもふくめて考える必要があります。)

 ですから、吃音に対処する専門家(言語聴覚士、臨床心理士、臨床発達心理士、etc)のチームのなかには、スーパーバイザーとして吃音者(それも、様々な症状や職業の方複数で)が必要です。
*対処するチーム自体ができていないのが現状ですが(泣!)

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